フジテレビの長寿番組が相次いで幕を閉じる。3月22日には21年間続いた「とんねるずのみなさんのおかげでした」が終了し、31日には「めちゃ×2イケてるッ!」が22年間の歴史に終止符を打つ。この大ナタにより絶不調のフジテレビが起死回生の一手に踏み出せるのが注目されるなか、次はあの枠が終わるのではと噂になっているようだ。
「1987年から現在の形で放送されている『月9ドラマ』が、ついに番組切りのターゲットになるようです。ドラマは当たれば大きいものの、どうしても制作コストは高くなりますし、たとえ大ヒットを記録しても基本的にはワンクール(3カ月間)で終わってしまうので、番組編成的にはオイシくありません。そのため、どのキー局でもドラマの放送枠は縮小方向に向かっていますが、フジもついに看板ドラマ枠だった『月9』を切り捨てるところまで追い込まれたようです」(業界関係者)
これまで数々のトレンディドラマを世に送り出し、多くのスターを輩出してきた月9だが、最近は視聴率の低迷が続き、お荷物扱いとなっていた。ただ、昨年7月期には山下智久主演の「コード・ブルー ‐ドクターヘリ緊急救命‐ 3rd season」が平均視聴率14.6%のヒットとなり、この4月期に放送の「コンフィデンスマンJP」では大物女優の長澤まさみを起用。一見、この調子ではすぐにも月9ドラマ枠が終わるようには思えないのだが。
「何といっても月9ドラマの歴史には輝かしいものがあり、たとえこの枠を終わらせるにも尻すぼみのままで終了させるのはフジテレビとしても避けたいところ。そこで長澤のような大物を起用して視聴率回復を目指し、『月9はまだまだイケる』という空気を醸しだしてから、惜しまれつつ終わるという花道を考えているのではないでしょうか。『みなさんのおかげでした』の最終回も今年最高の視聴率9.7%をマークしましたし、やはり最後は華々しい花火をブチ上げて終わりたいはずです」(前出・業界関係者)
どうやら次回作主演の長澤には、視聴率回復の大きな期待がかけられているようだ。
(浦山信一)