お金を増やす──。ギャンブル、投資、資産運用など、いずれを取っても、ある種の才覚が要求される。だからこそ、もともと一芸の主たる芸能人の手法は、何かと参考になるところがあるのではないか。テレビ界で活躍する「有名トレーダー」たちのスゴ腕テクニックを、ぜひ盗みたい。
先行きの見えない日本経済への不安から「お金」に関する関心が高まっている。
テレビ業界では今春から「爆問ファンド!マネーの成功グラフ¥」(テレビ朝日系)、「坂上&指原のつぶれない店」(TBS系)といった、投資や金儲け術をテーマとしたバラエティー番組がレギュラーでスタート。今年初旬に大暴落した仮想通貨の価格も回復傾向にあり、真の仮想通貨ブーム到来を予期する声も国内外で上がり始めた。
「上手にお金を増やす方法」が国民的関心事となっている中、芸能界でも大きな動きが生じている。
「最近、投資タレントとして、ボビー・オロゴン(45)の名前がキャスティング会議で頻出するようになったんですよ」
こう明かすのは、民放局の番組スタッフだ。
ボビーといえば2000年代前半、奇妙な日本語を話すおバカタレントとしてブレイクしたナイジェリア人。当時と比べ、テレビで見る機会はめっきり減ったが、近年は投資本を刊行し、資産運用術に詳しい一面を披露している。この番組スタッフが続ける。
「彼ほどの筋金入りの投資家は、芸能界でもレア中のレア。特番を含めたマネー番組の急増に伴い、今年の後半は再ブレイク確実と見られるようになりました」
いったい、ボビーは投資でどれだけ稼いでいるのか。大手投資信託会社の関係者が、あとを引き取って語る。
「ボビーは6年前のアベノミクス相場の際、手持ちの資金以上に取り引きできる日経平均先物に投資して大儲け。それまで2LDKの物件に家族6人で住んでいたらしいのですが、埼玉に『4LLDDKK』の超豪邸を購入したほか、千葉にも3億円の別荘を持つまでになったんです」
さらに、その投資哲学についても、
「世界をアメリカ、ヨーロッパ、新興国、日本の4ブロックに分ける、というのが彼の考え方の特徴ですね。そのうえで『国際情勢などを参考にして、世界の投資マネーがこれからどこに向かおうとしているのかを見極め、マネーの集中が見込まれる地域に投資している』と著書や講演で語っています。これは実に合理的で、損をしにくい考え方ですよ」
おバカタレントの姿からは信じられないスゴ腕投資テクを持つボビーだが、昨年、一大ブームとなった仮想通貨についても、
「まだ誰も話題にしていない8年前から目をつけてごく安値で買い、合計1億円以上儲けていると聞きます」(大手投資信託関係者)
ボビーが取り込んだ「アベノミクス相場」「仮想通貨バブル」。なぜ、いち早く「儲けのシグナル」をつかみ続けられたのか。
その真相を語るのは、民放局スタッフだ。
「ボビーは儲かる情報を収集するためのネットワークを知人たちと構築して、日々勉強に励んでいるんですよ。そして、意外な有名芸能人が情報収集ネットワークのキーパーソンとなっている。アグネス・チャンですよ。彼女とボビーの二人で外国人エキストラなど、さまざまな在日外国人に声をかけ、各国のマネー情報をかき集める会を主催しているんです。その中には、ハーバード大卒のインテリとして知られるパックンマックンのマックンもいて、他のメンバーも精鋭ぞろい。先日、『坂上&指原の──』でその会合の模様が紹介されましたが、以降、『自分も会に入りたい』と、多数の芸能人がボビーの楽屋に押し寄せているんです」
「相棒」を確保し、多様な人脈から儲かるマネー情報を先回りして収集する手法は、芸能人ならずとも模倣できそうだ。