「混合のほうが合っているんじゃないか?」
平昌冬季五輪のメダル獲得で人気が急上昇したカーリング女子・LS北見のメンバーの藤澤五月にそんな声が飛び交っている。
さる4月21日からスウェーデン・エステルスンドで行われたカーリングの混合ダブルス世界選手権で、藤澤のチームが日本勢過去最高となる5位入賞を果たした。しかし、同大会と時期を重ねてカナダ・カルガリーで行われていた女子のワールドツアー、ハンプティーズ・チャンピオンズカップで、LS北見は4戦全敗を喫している。
「というのも、ハンプティーズ・チャンピオンズカップにはLS北見は、藤澤抜きで参加。その前週のカナダ・トロントで行われたプレイヤーズ選手権で、藤澤はLS北見から途中で抜け、混合ペアの大会会場に向かいました。LS北見も、藤澤がいなくなることを念頭には入れていたんですが…」(体協詰め記者)
プレイヤーズ選手権で、藤澤が“途中抜け”したLS北見は、控えに回っていた本橋麻里が藤澤の代役を務めたが、結果は、準々決勝で敗退。藤澤がいるかいないかで勝敗が決まるようでは、LS北見に未来はないだろう。混合ペアの大会で欠場することがわかっていたのなら、この結果は準備不足と言わざるを得ない。
「藤澤は日本のカーリング強化委員会の推薦で混合に出場しました。5位入賞で結果も出たので、今後、混合のメンバーとして大会に出場する機会も増えるでしょう」(関係者)
とはいえ、LS北見が、藤澤の代役を務める2人目のスキップを獲得するとなれば、メダリストチームにふさわしい大物でなければならないが、そう簡単には見つからないだろう。元祖カーリングアイドルだった本橋の出番が増えるのは大歓迎、という見方もできなくはないが、今や藤澤ファンのほうが多いだろう。チーム改造を迫られたLS北見は大ピンチだ。
(スポーツライター・飯山満)