第10回を記念して初めて海外の姉妹グループも参戦した今回の「AKB48選抜総選挙」。「世界選抜」と銘打っていたが、選抜枠16人には海外勢はおらず、日本のAKBグループのメンバーたちが選抜入りする圧倒的な強さを見せた。
誰が1位になっても初の女王ということだったが、地元開催の後押しもあってか、SKE48の松井珠理奈、須田亜香里がワンツーフィニッシュを決めたわけだが、早くも来年の総選挙がどうなるのかファンの間で注目が集まっている。
世界女王となった松井は「(イベントを)世界でやるべきだと思います。世界にAKB48を広めたいなら、私たちが行かなきゃ。呼んじゃダメです」と、主張したことで開票イベントの開催地が海外になることも予想される。
「今回の総選挙では開票日がインドネシアの宗教上の祭日、『レバラン』とかぶっていたこともあり、インドネシア・ジャカルタを拠点とするJKT48が立候補を見送っていますから、JKTを加えて海外で勝負をしたいというのが松井の希望。松井も話していましたが、AKBの公式ツイッターのフォロワー数が約17万、松井の公式ツイッターのフォロワー数が約25万なのに対しして、JKTは公式ツイッターのフォロワー数が約453万と群を抜いていますから、参戦したら手強い存在であることは間違いありません。しかし、それを制してこそ真の世界女王ということでしょう」(アイドル誌ライター)
そういった意味では、来年の選挙も見応えが十分だが、不安要素もある。
「去年の約8万票から14万票超と得票数を大幅に伸ばし、3位にランクインしたHKT48の宮脇咲良は今回が最後の総選挙であることをスピーチで告白しています。これにはテレビ中継で副音声を担当していたHKT48の指原莉乃も『出てくれよ、来年も。まだ、いけるって』と、本音をこぼしていましたが、AKBグループには在籍しているものの、選抜総選挙には参加しないというメンバーがだんだんと増えてきていることはファンも残念に感じているようです。人気メンバーでは、初の3連覇を達成した指原や、2016年の『NHK紅白歌合戦』で行われた夢の紅白選抜で指原を抑えての1位となったNMB48の山本彩、黄金期の神7メンバーだったAKB48の柏木由紀などが総選挙には参加してませんでしたが、宮脇まで参加しないとなると、松井が『SKEの中にしかライバルはいません』と言っていたように、それこそSKEの独擅場になり、盛り上がりに欠けてしまうことが危惧されます。もちろん、まだスポットが当たっていない若手メンバーにチャンスを与えたい意図があるのもわかりますが、ビジネス的には難しいところですよね」(前出・アイドル誌ライター)
真の世界一を決めるのであれば、せめて1位になったことがないメンバーたちは参戦して、世界女王を目指してほしいところだ。
(田中康)