サッカーファンとしては何としても最悪の事態は免れてほしいことだろう。
ロシアW杯で日本代表の初戦の相手だったコロンビア代表選手の公式ツイッターに批判が殺到する事態となっている。日本代表は格上のコロンビア代表に2-1で歴史的勝利をあげたが、勝利を大きく引き寄せたのはやはり試合早々に数的有利な状況を作れたこと。
前半開始3分で香川真司のシュートをコロンビア代表のMFカルロス・サンチェスが右腕でブロックし、一発退場。日本はその後有利にゲームを進められたのだが、それゆえにサンチェスのツイッターには励ましの言葉もあれば、批判する言葉も見られた。サンチェスを批判する書き込みの中には「コロンビアに帰って来ないほうがいいだろう。お前には死が待っている。24時間以内に家族をコロンビアから退去させないと後悔するぞ」といった殺害予告ともとれる書き込みを見受けられている。
こういった脅迫めいた投稿はすぐに削除されているが、サッカーファンからコロンビア警察などに捜査を求める声が相次いでいるという。
「やはり思い出されるのは1994年のアメリカ大会の第2戦であったアメリカ戦でオウンゴールをしてしまったコロンビア代表のDF・アンドレス・エスコバルの一件です。エスコバルはコロンビア代表の早期敗退の戦犯と判断され、帰国した直後に暴漢に射殺されてしまうというW杯史上最悪の事件として知られています。コロンビア側にとっては、グループリーグの対戦国の中で日本は勝って当たり前の相手という認識もあっただけに、サンチェスとエスコバルの写真を並べた投稿も見られています」(スポーツ紙記者)
日本のサッカーファンからも「敵ながらすごい気の毒」「活躍したらヒーローとして崇められるけど、ミスしたら殺されるなら割に合わないだろ」「コロンビアは日本と一緒になんとしても決勝トーナメントに進出してほしいな」といった声が上がっている。
「唯一の救いは今回の試合が負けたら終わりの決勝トーナメントではなく、グループリーグの一戦だったということ。決勝トーナメントに進出できるのは上位2チームですからコロンビア代表が今後の2試合を最少失点で制することができれば、決勝トーナメント進出も十分に可能。そうなれば、サンチェスを責める声はそこまで出てこないでしょうから、何としても日本と一緒に決勝トーナメントに進出してほしいところですね」(エンタメ誌ライター)
前回大会では、ブラジル代表のエース・ネイマールに対し、コロンビア代表DFファン・スニガが強烈なひざ蹴りをかましたことでネイマールは腰椎を骨折。その際にはスニガにも殺害予告や自身の家族に危害を加えるといった声も見られていたが、結局は何事もなかった。今回の出来事も杞憂であることを願いたいものだ。
(田中康)