芸能

天才テリー伊藤対談「畑中葉子」(1)平尾先生ともっとお話ししたかった

●ゲスト:畑中葉子(はたなか・ようこ) 1959年、東京・八丈島生まれ。平尾昌晃歌謡スクールで見いだされ、78年、「カナダからの手紙」で歌手デビュー。同曲は大ヒットを記録し、「第29回NHK紅白歌合戦」にも出場。79年、ソロ歌手に転身。結婚を機に休業するが、離婚後に復帰。今までのイメージを変える妖艶なグラビアが話題となり、80年にシングル「後から前から」発売。その後、日活ロマンポルノで女優デビュー。主演作「愛の白昼夢」「後から前から」は空前の大ヒットとなる。91年に再婚、子育てに専念するため休業に入る。2010年、芸能活動を再開。現在は精力的に音楽活動を展開中。7月11日にデビュー40周年記念アルバム「ラブ・レター・フロム・ヨーコ」(ディスクユニオン)をリリース。

 1978年に平尾昌晃とのデュエット曲「カナダからの手紙」で清純派歌手としてデビュー後、突如、日活ロマンポルノに出演、鮮烈なヌードを披露して世間をアッと驚かせた畑中葉子。今なお精力的に活動している彼女の素顔に、天才テリーが“後から前から”鋭く迫った!

畑中 テリーさんとお会いするなんて、久々に芸能界に戻ったような気分です。

テリー ハハハ、そんなことないでしょう。しかし、畑中さんは昔のイメージと全然変わらないな。

畑中 いえいえ、全然そんなことないです。でも、今がいちばん幸せですね。今、自分だけのために生きていられている感じがしていて。事務所にも所属せずフリーで活動しているので、楽しい仕事ばかりを選べますから。

テリー へえ、それ、いいですね。

畑中 はい、このたびはいろいろな方のご協力のおかげで「ラブ・レター・フロム・ヨーコ」というアルバムを出させていただきますし。

テリー 畑中さん、最近は歌手としての活動も活発ですよね。

畑中 そうなんです。特に今年はデビュー40周年を迎えたものですから、昨年亡くなられた平尾昌晃先生への感謝の意を込めて、全曲、平尾先生の曲をカバーさせていただきました。「カナダからの手紙」は、今回ソロで歌わせてもらいました。

テリー (CDの資料を見ながら)わァ、伊東ゆかりさんの「恋のしずく」や、ドリフターズも歌った「ミヨちゃん」もあるよ。

畑中 「ミヨちゃん」は珍しく平尾先生が作詞もされているんですよ。「紅すずらんの伝説」では、森口博子ちゃんとデュエットして、すごくうれしかったです。彼女も平尾先生の歌謡教室出身で、デビューも同じプロダクションだったりして、何かと縁があるんです。

テリー 平尾さんと最後に会ったのは、いつだったんですか。

畑中 2015年の9月30日です。五反田の「ゆうぽうとホール」が閉館になる時、先生が「日劇ウエスタン・カーニバル」のメンバーとコンサートを開催したんです。それを歌謡教室の先輩や同期のみんなで観に行って、楽屋でご挨拶をしたのが最後でした。その時はいつもと変わらずお元気そうで、「やぁ、元気?」ってお声をかけてくださったんですけど‥‥。

テリー ちなみに、「カナダからの手紙」を平尾さんと最後に一緒に歌ったのは、いつなんですか?

畑中 もうずいぶん前になりますね。私が芸能界を休業して、復帰してからはご一緒する機会がありませんでしたから。

テリー あ、そうなんですか、それは意外だな。平尾さんって、畑中さんから見て、どんな方だったんですか?

畑中 先生が亡くなられたあと、「どういうお話をされていましたか」と聞かれる機会が多かったんですが、思い返してみると、先生とプライベートなお話をした記憶がまるでないんですよ。当時は楽屋も別でしたし、所属事務所も違っていたから行動も別々で‥‥もっといろいろなことをお話ししておけばよかった、と今さら後悔しているんです。

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