かつて巨人で活躍し、現在は独立リーグでプレーしている村田修一内野手(37)が今季限りで事実上の現役引退に追い込まれたことがわかったのは8月1日。その一方で、10年ぶりに巨人に復帰した上原浩治(43)にも“引退説”がささやかれはじめている。
というのも7月27日、夏場の投手陣が大変なこの時期に、今季初めて再調整のため2軍落ちしたからだ。
この一報にネットには「引退でしょうね」「お疲れ様でした」「もう潮時」「9月に引退試合あるかな」と引退を連想させるコメントがあふれたものだ。
7月20日の広島戦で日本人初、世界でも2人目という通算100勝・100ホールド・100セーブの「トリプル100」を記録したが、その後、登板した2試合で続けて敗戦投手になり登録抹消。今季成績は28試合に登板、0勝5敗、防御率4.33。メジャー級の活躍を期待していたファンにしてみれば、確かに期待外れに違いない。スポーツ誌記者が語る。
「勝ちパターンの投手なのに、決定打やホームランを痛打されるイメージがすっかり定着しちゃいましたね。セットアッパーで7月ですでに5敗はちょっと…。開幕直後は上原の名前がコールされると地鳴りのような歓声が上がり士気も高まってましたが、最近は相手チームのファンから違う意味での歓声があがりますから。完全にナメられていますよね」
春先にも痛打される姿が目立ったが、それは開幕直前での契約であったことや、キャンプをやらずに開幕を迎えた調整不足が原因とされていた。上原本人も「トリプル100」を達成した翌日のスポーツ新聞に寄せた手記でこう語っている。
「開幕当初は急ピッチのツケが残っていたけどもう大丈夫。これからはどんどん投げられると思う」
ところが、ここにきての成績不振。これはもう単純に実力不足、限界だと言われても仕方ないだろう。7月26日に敗戦投手になったヤクルト戦では「ニッポン放送ショウアップナイター巨人-ヤクルト」で解説を務めた山崎武司氏が「今の上原のストレートで抑えるのはちょっと難しいですね」と手厳しいコメントを残している。
そして、もうひとつ引退説に拍車をかけているのがモチベーションの低下だ。上原が「記録を達成したいという目標がなかったら、野球をやめていたかもしれない」と手記では明かしており、偉業を達成した今、緊張の糸が切れ、このまま引退…なんてことがあっても不思議ではないように思える。
いずれにせよ、結果がすべてのプロ野球。雑音を封じるにはマウンドで抑え続けるしかないのだが──。