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かつてない“超大混セ”のベンチ裏騒乱「原巨人は監督・選手間の信頼関係がガタガタ」

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 近年の異常気象がプロ野球界に飛び火したのか──。首位なのに勝率5割だったり、12連敗してもAクラスだったり、6球団のゲーム差がたった2.5だったり。史上初、異常尽くしの大混戦の嵐が吹き荒れるセ・リーグは、ベンチ裏も大騒動。悲哀と怒号渦巻く人間模様を、ダイビングキャッチした!

 パ61勝、セ44勝、引き分け3。この交流戦の両リーグの勝敗が全ての原因である。セ・リーグで勝ち越したのは阪神のみで、それもわずか2勝。しかもBクラスの広島、ヤクルトが5割あるいは借金1だったのに対し、上位だった巨人、DeNAが大きく負け越したことで、リーグ戦再開時にはゲーム差が一気に縮まる空前のダンゴ状態に。

 超・大混セの様相は6月23日に驚きの展開を迎える。60試合以上消化後ではプロ野球史上初となる「首位・巨人が貯金ゼロの勝率5割」「首位から最下位の広島まで2.5ゲーム差」という異常事態に陥ったのだ。そしてこの間、最も大きな激震に見舞われたのは巨人だった──。

 思えば村田修一(34)は巨人移籍後のここ数年、最もツライ野球人生を過ごしているのではないだろうか。12年9月7日のヤクルト戦、2打席で凡退すると交代を命じられ、さらに原辰徳監督(56)からは「試合途中の帰宅指令」が。その2日後には満塁の好機に「代打・高橋由伸(40)」を告げられた。昨年は開幕4番スタートながらバントのサインが出たり、打撃不振に陥ると8番に降格になったり。元4番のプライドはズタズタだが、今季も交流戦終了直後の中日戦では無死一、二塁のチャンスで「6番・村田」にまたしても「代打・高橋由」。その翌日の試合では「定位置」となりつつある8番に下げられた。

「原監督は今季、選手のプライドを考慮せず4番打者もコロコロ代えてきたが、もう後半戦。(村田が)打率2割3、4分程度では復調を待っていられず、荒療治せざるをえないのもわかります。ただ、村田は完全に心が折れ、『もう巨人では野球ができない』と周囲に漏らしている。来年までの4年契約ですが、満了する気はないようです。オフにはトレードを直訴するのでは」(スポーツ紙デスク)

 新4番には坂本勇人(26)が座るが、

「原監督は『坂本を(4番で)ずっと使うと決めたわけじゃない。(阿部)慎之助(36)の状態にもよる』と含みを持たせています」(巨人担当記者)

 ところが、これに選手たちからは怒りの声が上がっているという。巨人担当記者が続けて明かす。

「そもそも今季は阿部の一塁コンバートについて原監督は『99%、捕手に戻ることはない』と断言しておきながら相川亮二(38)が故障離脱すると、開幕7戦目で、はやばやと捕手復帰を要請。もともと阿部は首痛を抱えていましたが、捕手復帰後しばらくして、『とてもじゃないけど、捕手は無理』とドクターストップがかかったんです。阿部はそれを原監督に報告し、翌日から代打になりましたが、打席に立ったあとに、またもや捕手として守備にも就くことに。そのやさきの6月6日、ソフトバンク戦でファウルチップがマスクを直撃して首の状態が悪化し、出場選手登録を抹消されました」

 ドクターストップを無視された形で首痛悪化を余儀なくされたことに、選手たちは「あまりにもひどい」と不満を口にした。

 原監督は交流戦終了後の6月16日、二軍調整中の阿部を一軍に戻し、一塁に再コンバートさせることを明言。いわく、「不安を持っている今の状態では捕手はできない。(捕手再復帰は)99%ないです」。また出た「99%ない」発言である。いったいどの口が言うのか、とツッコミを入れたくもなろう。これに巨人ナインは再び反応。

「陰で『アンタが(阿部を)壊したんだろ』とアキレていました」(球団関係者)

 指揮官はさらなる放言を繰り出した。打撃不振が続く長野久義(30)について、

「長野の空振りがあまりに疑わしかったから、目を検査してきてくれと言った」

 と報道陣に明かしたのだ。バットとボールが離れすぎていて動体視力がおかしいのでは、というわけである。前出・スポーツ紙デスクが言う。

「長野は昨オフ、右肘と右膝を手術してキャンプもまともに参加できず、開幕1週間前に、ようやく実戦復帰。急調整して無理やり開幕出場しました。明らかに復帰は尚早だった。あげくに原監督には『目が悪い』と言われて検査までさせられた。そりゃ、おもしろくないですよ。強力巨人打線が一向に覚醒しないのは、そうした原監督のやり方に主力が冷め切っているから。信頼関係はもはや希薄になっています」

 改善すべきは技術的な問題ではなく、両者の関係なのである。

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