大会自体の深刻な盛り上がり不足も危惧されており、
「今年7月にチケットの価格帯を発表したのですが、マイナー競技のスケートボードの価格設定が『最低4000円から』となっているなど、全体的に高すぎる。この価格では一部の人気競技以外、売れ残りが出てしまうことが濃厚ですよ。ガラガラの客席が目立ち、世界に恥をさらさないよう、価格の再検討が必要です」(五輪関係者)
さらに、五輪の運営に携わるさまざまな部署で分裂騒動が発生しているありさまなのだ。五輪関係者が続ける。
「昨年末、歌手の椎名林檎さんや人気映画監督らを交えた『東京五輪の開閉会式プランニングチーム』が発表され、今夏をメドに基本プランの取りまとめが計画されているのですが、チーム内で意見の相違が重なって、計画が大幅に遅れている。メンバーの一人である椎名さんも頭を抱えている状況だと聞きました」
不穏な火種はそれだけではない。
「五輪の文化事業統括プロデューサーを引き受けていたカドカワの川上量生社長が6月末で辞任したのですが、これも都庁内の分裂騒動のアオリが背景にあると言われている。五輪に携わる人間同士が『一大イベントで名を上げたい』という功名心で足を引っ張り合っているんです。結果、五輪プロジェクト自体が泥舟のように沈みつつあるのが現状です」(五輪関係者)
さらに大会の「顔」であるマスコットキャラにもケチがつき始めた。
「7月22日に公式マスコットの名前が『ミライトワ』と『ソメイティ』に決まったのですが、評判がよろしくない。さっそく、都の電話窓口に『もっとマシな名前はなかったのか』という都民からのクレームが入りました」(都庁職員)
東京五輪を前に、都庁内では早くも「犯人探し」まで始まっている始末で、
「今のところ『悲惨な五輪になった場合、責任をかぶるのは都のトップである小池都知事しかいない』との意見が主流ですが、学歴詐称疑惑の影響もあり、五輪前の都知事選で落選するのではという見方も広がっています」(都庁職員)
東京五輪を地獄の一里塚にしないためにも、早急な対応が待たれる。