2022年北京冬季五輪で新種目が誕生する。その一つに、スキー・ジャンプの男女混合がある。各国男女2人ずつの計4人でチームを構成し、総合得点を争うというもの。これにさっそく興味を示したのが、高梨沙羅だ。
「7月のノルディックスキーの夏の国際大会で、高梨は優勝しました。平昌冬季五輪金メダルで昨季のワールドカップ覇者のマーレン・ルンビは出場を見送りましたが…。男女混合の新種目は風の向き、雪質などを的確に次のジャンパーに伝言できるかがポイントになりそうです」(体協詰め記者)
日本はこの新競技に個人代表を現地で組ませるか、専門チームを作るかまだ決めていない。今のところ、前者の可能性が高いため、高梨は個人と団体の両方でメダルを狙える。だが、そうなると、男子選手とのコミュニケーションが今以上に重要となってくるという。
「高梨は他の女子選手と調整方法が異なるんです。代表候補は男女ともに強化合宿で技術を磨き、友情も深めていきます。でも、高梨は『個人合宿派』。一人で海外に行き、徹底的に追い込んでいくタイプ」(関係者)
競技は異なるが、卓球の石川佳純は男女混合でも強さを発揮した。パートナーを“立てる”だけではなく、自分の個性も打ち出してくる。それは強化合宿でパートナーを知り尽くしたからだが、そう考えると、スキーの新競技は、高梨にとって苦手な種目となりそうだ。
(スポーツライター・飯山満)