4月に負った不慮のケガで脊髄を損傷し、車いす生活を余儀なくされた仮面女子の猪狩ともかが、4カ月ぶりにアイドル復帰を果たす。8月14日に自身のブログにて、8月26日に専用劇場「仮面女子Cafe」の公演に出演すると発表したのだ。さらに8月31日には大阪・京セラドームで開催されるオリックス・バファローズ対埼玉西武ライオンズの試合にて、イベントに参加するという。
「両脚は動かなくなったものの、上半身には特に問題はない彼女。リハビリも順調に進んでいるようで、ブログでは寺へのお詣りに出かけた様子を報告したり、卓球にもチャレンジしたようで、順調な回復ぶりを見せています。現在は体重が減ったことを気にしており、パワーを付けるためにも“デブ活”しているのだとか。車いすを意のままに動かすには上腕の力が相当必要となり、受傷から4カ月ではまだ不便な部分も多いはずですが、アイドル活動で培った体力が役に立っているようです」(アイドル誌のライター)
その猪狩が今後、アイドル活動を続けていくのに際し、周囲が配慮すべきポイントについて、車いす事情に詳しい医療系のライターが指摘する。
「パラリンピックを見ればわかるように、車いす生活の方でも激しい運動は問題なく可能。歌とダンスが必須のアイドル活動もこなすことができるはずです。ここで注意したいのは段差、そしてお手洗いです。車いすではちょっとした段差を乗り越えるのも難しく、階段はもってのほか。しかしほとんどのステージは車いすではエントリーできない構造なので、仮面女子側には専用劇場の改修が求められるでしょう。スタッフが車いすごと持ち上げる手もありますが、本人も周囲も危険な状態になりかねないので、やはり本人が自力でステージに上がれるような形に改修するのがベストな方法です。それから、お手洗いへの導線も重要なポイントですし、着脱しやすい衣装も考慮に入れる必要があります。とはいえ大げさに考えるのも禁物。バリアフリーの施設はどんな人にとっても使いやすい施設となるのですから」
これまでにも腰を痛めてダンスを踊れなくなったアイドルが、一人だけ着座姿勢でステージを務めた例は少なくない。仮面女子では今後、猪狩が参加した形での新たなフォーメーションも披露していくはず。そんな猪狩を多くのファンが、これまでと同様に応援し続けていくに違いないだろう。
(金田麻有)