お笑い芸人の有吉弘行が8月29日放送の「マツコ&有吉 かりそめ天国」(テレビ朝日系)で、気象情報を現地から中継で伝える報道番組の方針に疑問を投げかけている。
2018年の夏も日本列島は水害や猛暑、台風といった自然災害に見舞われたが、有吉はそういった気象情報を報じる際に、わざわざアナウンサーを現地へと赴かせる“風習”に苦言。
「アナウンサーの人が外に行って中継する必要ってあるの?」と共演者の久保田直子アナへ尋ねると、続けて「“現在猛暑です! 今、38度あります”みたいな」「アレいる? 気持ち悪いなって思う」とし、台風の中継に関しても「(外出時には)『気を付けてください!』って、じゃあわざわざ行かすなよ。無人カメラとかもあるじゃん」と主張。あえて暑い場所へ出向き、“暑い”と伝え、台風の荒れる現地へ赴き、注意喚起するリポーターの存在意義に疑問を呈した。
有吉からの一連の疑問を受けた久保田アナも「何かがあるだろう、風が吹くだろう、雨が降るだろうって(番組側は考える)。独自を出したいんじゃないですか?」と答えるに留まり、モヤモヤの残る結末となっている。
「ネット上にも有吉と同じような指摘が多く寄せられており、《不要な外出は控えて下さい!とテレビで言ってるのに外に出されてるリポーター》《確かに危ないなぁと思う時がある》《台風の外レポート、意味ないです》との書き込みも。ただし、気象情報を伝える報道番組はあくまで注意喚起や情報の精度に重きを置いているため、実際にリポーターを現地へ派遣し、着用するレインコートが激しくなびく様子や、水に打たれる姿などを見せることで“いかに危険か”“実際はどのような状況なのか”を視聴者へ伝えています。スタジオから単に『あそこは雨風がスゴい“らしい”』と報じるだけでは伝わらないという事情がありそうです」(テレビ誌ライター)
台風や津波などの災害発生時には避難が遅れることで最悪のケースへと発展してしまう。そのためもあって報道側としても、自然の脅威をいかにお茶の間へ伝えるかを日夜試行錯誤している、ということだろう。
(木村慎吾)