約1カ月ぶりに帰還した本拠地・甲子園球場で東京ヤクルトスワローズに連敗し、4カード連続負け越しとなった。
Aクラス争いに食い込んでいるものの、イマイチ波に乗りきれない理由は「日大化」ではないかと言われている。
「金本知憲監督は久々の甲子園での試合とあって、『勝ちたかった』と連呼していました。その後、陽川、大山などの若手の名前を上げ、『期待していたんだが』と苦言を呈しました」(在阪記者)
この“苦言”が若手を震え上がらせている。
「若手は結果を出そうと必死になるあまり、周りがまったく見えていないというか…。練習中にボールが転がっていてもカゴに戻さないし、ファンの方が声をかけても、会釈したり、手をあげることもない。下を向いたまま歩いています」(前出・在版記者)
ハッキリ言って、金本監督はコワイ。直接、ベンチ内で若手に“喝”を入れることはないが、劣勢になると眉間にシワを寄せ、独特のオーラを醸し出している。これが選手を金縛り状態にし、マイナス思考に陥れているのだ。
「バッター有利なカウントで好球がきても、打ち損じています。マイナス思考でからだが動かないんです」(球界関係者)
精神的に余裕のない状況は、内田体制に怯えていた日大アメフト部を彷彿させる。こちらは新監督招聘で決着が着いたようだが、阪神ナインはこれからペナントレースの大一番を迎える。甲子園帰還後の負け越しは痛かった。クライマックスシリーズ進出を逃した場合、阪神も日大並みの組織改革は免れないだろう。
(スポーツライター・飯山満)