去る9月2日に終わった第18回ジャカルタ・アジア競技大会で2連覇を果たしたボウリング。実はこのボウリングが、健康寿命を延ばす最適のスポーツと、注目を集めている。
金メダルラッシュが続いた同大会で日本チームが連覇を果たしたのは、ボーリング男子トリオ戦。中でも圧巻は、安里秀策選手の第3ゲームでの300点のパーフェクト達成だった。シニア世代には懐かしいこのボウリングは、そのシニア世代によって、ふたたびブームになっているのだ。
日本ボウリング場協会は、月1回以上定期的にボウリングに親しんでいる高齢者(男性80歳以上、女性75歳以上)について調査し、「長寿ボウラー番付」として発表した。それによると、最高齢は沖縄県の男性の102歳だったという。考えながら投げるので、認知症の防止にもなると協会側は伝えている。
スポーツクラブのインストラクターである吉川香さんもこう言う。
「1人で取り組むスポーツは、いやになるとやめてしまいがちですが、一緒に仲間と楽しむ運動は続けやすい。ボウリングはやってて、勝ち負けもはっきりしてるし、がんばろうという気にもさせる。楽しみながらやれるスポーツ」
そしてこう続ける。
「ボウリングは意外とエネルギーを使うスポーツですが、投げては休んでを繰り返します。自然と休憩を挟むために、心臓へ負担をかけすぎずにプレイできる。しかも高齢者は重いものを持つ機会が少ないが、ボウリングは重いボールを投げるので、体に適度な負荷がかかることで、骨が強くなり筋肉も付く」
全身を使ってプレイするので、新陳代謝を活発にする。足腰を使うために自然と足腰を鍛える。
「ボウリングは有酸素運動の代表的スポーツ。ダイエットにも最適ですよ」(吉川香さん)
これはやらない手はない。
(谷川渓)