都知事選の立候補経験を持つジャーナリストの鳥越俊太郎が「電子マネー強制社会」に異議を申し立てた。
10月1日発売の「週刊ポスト」にて鳥越は、「私たちは現金世代です。支払いはキャッシュじゃないと落ち着かない」と語り、電子マネー化が進む社会に異議申し立て。かつてポケットに小銭を入れていた時代を懐かしみ、「カードやスマホだと“お金を支払う”という行為を意識しにくいから、ついつい使いすぎてしまうような気がする」と指摘。そして生活面についても「レジで直接、お釣りを渡してもらって会話があるほうが、生活が明るくなるでしょ」と主張したのである。
そんな鳥越氏に対して世間からは、「あなたの生きていた時代が『現金強制社会』だったのでは?」といった反論が続出。「社会を老人に合わせろって、まさに老害の典型」といった声もあがっているが、その声が決して若者だけではなく、78歳の鳥越と同じ老齢者からも寄せられているというのだ。
「鳥越の主張に対し、73歳の高須克弥院長は『鳥越さんが順応できないだけだよ』と喝破。高須院長の老人仲間は交通系ICカードの『Suica』なしでは暮らせないほど、電子マネーを使いこなしているそうです。実際、多くの老齢者がSuicaなどを使っていますし、スーパーマーケットではnanacoやWAONで支払っています。そもそも鳥越は左派の論客として、保守派や自民党政権を守旧派と攻撃してきた立場のはず。それなら“進歩的”である電子マネーをむしろ積極的に捉えないと、それこそ自己否定になってしまうはずなのですが…」(週刊誌記者)
そんな鳥越に対しては「こんな老害が都知事にならなくてよかった」「勝ち目のない都知事選でさんざん選挙費用を無駄にしたのに、小銭の使い過ぎには目くじら立てるのか」など、有権者からの反発も相次いでいる。
「鳥越は取材で訪れた中国にて現地で普及しているQRコード支払いができず、『私はガラケーなので困ってしまった』と主張していました。しかしガラケーにしても携帯電話という新技術には違いなく、それについては『黒電話にしろとは言わないんですね』と皮肉られる始末。結局、自分が使いこなせる技術は取り入れ、使えない技術は批判するという、自分基準の批判に過ぎないことを露呈した形です」(前出・週刊誌記者)
そんな鳥越も高須院長を見習ってICカードを使いこなしたほうが、生活がより便利になるのではないだろうか。
(金田麻有)