「相棒」、「科捜研の女」(いずれもテレビ朝日系)、「下町ロケット」(TBS系)など人気シリーズものに加え、米倉涼子、有村架純、戸田恵梨香ら人気女優がこぞって登場するなど、今年は秋ドラマが「豊作の秋」を連想させる充実ぶりだ。
中でも、芸能デスクが一押しするのはこの1本。
「10月10日にスタートする『獣になれない私たち』(日本テレビ系)は主演を新垣結衣が務めるだけに話題性十分です。しかも、脚本を、あの一昨年秋の大ヒット作『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)でガッキーとタッグを組んだ野木亜紀子氏ということもあり、ブーム再来も見込まれます」
気になるドラマのストーリーは、現代の理性的すぎる男女によるリアルラブストーリー。IT企業の営業アシスタントの新垣が仕事帰りに立ち寄ったビールバーで税理士の男(松田龍平)に出会い…というありがちな設定なのだが、さるドラマ関係者が、同ドラマの「懸念される点」について、こう明かす。
「日テレの水曜10時枠は、毎回働く女性のためのドラマがテーマとなっているだけに『逃げ恥』での契約結婚のような変わった設定ではなく王道恋愛ドラマです。また、漫画が原作の『逃げ恥』では、主人公の新垣さんがサザエさんに扮したり、『情熱大陸』や『エヴァンゲリオン』のパロディーシーンが話題になりましたが、『獣に──』ではそういう“遊び”もないそうです。主題歌は若者に人気のあいみょんを起用するものの、今回は残念ながら出演者によるダンスはありません」
もちろん、恋人役で出演する田中圭や松田龍平とのキスシーンもないという。こんな無い無い尽くしでヒットが見込める?という気がしてくるが、
「現在、視聴率3冠王に君臨する日テレですが、近年のドラマでヒットは『花咲舞が黙ってない』ぐらい。局別のドラマ部門の視聴率でみても、安定の日曜劇場を中心に話題作を頻発させているTBS、『相棒』など刑事ドラマを磐石に固めるテレ朝に及ばないばかりか、低調が続くフジテレビにすら負けることが多いんです。局内ではドラマ部門はお荷物部署だとヤユされているほど」(前出・ドラマ関係者)
他局のヒットをかっさらってでも、ブームさえ呼べれば文句なしのハズだろうが、はたして…。