芸能

やしきたかじんを全国区にした大ヒット作詞家・及川眠子が激白(4)本当は畠田理恵のための曲

 及川氏にはいくつもの「都市伝説」がある。その最たる例が、打ち合わせで気に入らない相手だと、

「机をひっくり返し、イスを蹴飛ばして帰った」

 というもの。及川氏は笑いながら、これを瞬時に否定する。

「机をひっくり返したことも、蹴ったこともないですよ。ただ、机をバーンと叩いたことはあったかな。あと、電話で相手にキレて、受話器を叩きつけたことも。だって、言ってることがコロコロ変わるんだもん」

 そんな及川氏は和歌山出身だけあって、加川良、友部正人、中山ラビら「関西フォーク」の洗礼を受けて育った。やがてプロの作詞家を目指すようになり、85年に車のPRソングに応募した作品が、約4万人の中からグランプリに選ばれたのである。

 ただし、採用されたのは冒頭の2行だけで、残りは「補作詞」という形で秋元康氏が手がけている。

「悔しいのはもちろんあったけど、実績ができたのは確か。以降、コンペには参加せず、書いた詩を持っていろんなところを回るようにしたんですよ」

 初めてのヒット曲は、おニャン子クラブのゆうゆに書いた「-3℃」(87年)だった。

「おニャン子だから1位が取れるかなぁと思ったけど、当時、カリスマのBOOWYがその上にいました」

 幼少時は関西フォークが好きだったこともあって、歌謡曲には特に関心を示さなかった。ところが、プロの目で見ると「すごい歌詞」がそこかしこに存在したのである。

「例えば、内藤やす子さんのデビュー曲の『弟よ』は、最初の5行くらいの詞で、姉と弟が置かれている環境の全てがわかるんです。これはすごいなあと思いました」

 自身の作品では、あまりヒットはしなかったが、池田聡に提供した「僕は君じゃない」(90年)に思い入れが強いという。自身の中で「ひねらない」ということができるようになった、革命的な一曲なのだとか。

 余談だが、たかじんの「東京」も、もともとは羽生善治夫人の畠田理恵のために用意されたもの。(たかじんと畠田の)共通のディレクターのひらめきで「これ、たかじんに」という形になったらしい。

 さて、まだまだ続く、及川氏の新しい取り組みはというと、

「この10月から『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』(TOKYO MX、毎日放送など)が始まりましたが、そのテーマ曲の詞を書いています。ぜひ聴いてくださ~い」

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」