2年半前に裏社会との交遊が発覚し、引退した島田紳助(57)に芸能界復帰ラブコールが殺到している。そのキッカケとなったのが、「ナニワの帝王」やしきたかじん(享年64)の急逝。関西の視聴率王の不在に、白羽の矢が立ったというのだ。
「正直言えば、引退直後のような拒否反応は、関西のテレビ局の中にはありませんよ。ただ、関東のキー局は、コンプライアンス的になかなか起用することはできないかもしれませんが、紳助さんの場合は、逮捕もされていなければ、社会的な制裁も受けている。同じ関西人の感情としてはそろそろ復帰してもええちゃうんかということで紳助さんを担ぎ出そうとする流れになっていますよ」
と語るのは関西のテレビ局幹部だ。紳助といえば、11年8月に、広域組織の幹部との交際を認め、記者会見で芸能界引退を発表。その後は一切、マスコミの前から姿を消して、50代にして“隠居生活”を送っている。
「紳助さんは、引退直後はかなり神経的にピリピリしていて、かつての芸能界の仲間とも連絡を取り合うのを避けていたが、昨年あたりから、かつてのテレビ局のスタッフなどを中心に旧交を温めていますよ。昨年の秋には、紳助さん主催のゴルフコンペも開催。その場には、経営している寿司店の常連客や知人の実業家だけでなく、かつての紳助さんの番組の担当者もいた。その場の打ち上げでも参加者から『そろそろ(テレビ界に)戻ってもいいんでしょう?』と復帰を促す声も上がっていました」(在阪の民放関係者)
そうした“紳助待望論”をさらに後押ししたのが、やしきたかじんの急逝だった。
「やはり関西のテレビ界にとって、たかじんさんの存在感は思っていたよりも大きかったということでしょう。今や各局をまたいで冠番組ができるのは、明石家さんまさん(58)ぐらい。しかし、さんまさんは全国区ですから、正直、それほど関西での視聴率は見込めない。やはり関西のテレビ番組には、地元密着型のタレントの存在が不可欠。上沼恵美子さん(58)にしても徐々に手じまいしているだけに、後継者不在の状況なんです。そこで、昨年来から、たかじんさんの再療養を受けて、関西のテレビ関係者の間で紳助さんのことが取りざたされるようになったんです」(番組関係者)
さらに、古巣の吉本興業や芸人たちからのラブコールも相次いだ。
「昨年の正月には、盟友の吉本興業の大崎洋社長が、復帰容認の発言をして波紋を広げましたが目下、いちばん頻繁に連絡を取り合っていると言われているのが、ダウンタウンの松本人志(50)。今や自分にアドバイスをしてくれる先輩が一切いないので、最近では、紳助から定期的にアドバイスをもらっているようです。実際、松ちゃんはすっかりマッチョに肉体改造していますが、これも紳助のアドバイスから。紳助が、引退直後にマスコミに隠れて潜伏生活している時に、トレーニングで気分転換したことがプラスに働いたと証言。それをマネて、松ちゃんもトレーニングを始めたといいます」(在阪芸能記者)
まさに外堀は埋まり、あとはテレビ局のゴーサインを待つだけだ。だが、芸能評論家の肥留間正明氏は、関西発の若手タレントを育成すべきと手厳しい。
「もし紳助が復帰すれば、関西タレント層の薄さを露呈するだけですよ。島田紳助がどうしても必要だとか、タレントとしての才能に確固たるものがあるとかいう理由ならわかるんですが、たかじんさんがいなくなったから、そこに収めましょうというのは、実にくだらない。そんなことより、関西で活躍している若手をどんどん育てていくべきでしょう。結局、紳助が再度、出てくれば若手が出にくくなるんですよ」
たかじん不在の穴を誰が埋めるのか。はたして紳助が「関西テレビ界の救世主」になる日は来るのか!?