舞台で活動する“お笑い芸人”ではなく、テレビで活躍する“お笑いタレント”には、「バツイチ」がかなり多いという。
実はお笑い業界でいう「バツイチ」とは、1度の解散歴のこと。日本テレビの大黒柱といえる大人気番組「世界の果てまでイッテQ!」には、バツイチ芸人が多くレギュラー出演している。“珍獣ハンター”ことイモトアヤコも、そのひとりだ。テレビ誌のライターは言う。
「彼女は所属するワタナベエンターテインメントの養成所に通っていた2006年、フォーリンラブ結成前のバービーさんと『東京ホルモン娘』というコンビを組んでいます。学生時代はモーニング娘。が大好きで、オーディションを受けたほど。コンビ名に“娘”があるのは、イモトさんの強い意向です」
東京ホルモン娘はライブでまったくウケず、ある日はスベって焦ったイモトが、豊かなバストを持つバービーの胸をもんで終わるという突飛な行動に出たほど。組んでおよそ1年後、イモトが「イッテQ!」のオーディションに合格したため、コンビは自然消滅した。その後、フォーリンラブとなって生まれ変わったバービーは、肉食系ぽっちゃり女子の代表芸人となって、今では「イッテQ!」の準レギュラー。同番組の人気企画「温泉同好会」では、大きな爪跡を残している。
一方のイモトは、女優としても大きく開花。10月14日にスタートした「下町ロケット」(TBS系)にも出演している。
「イモトと同じく芸人、俳優としても成功したのは、“お祭り男”の宮川大輔。彼は地元の関西を拠点にしていた1999年まで、星田英利(ほっしゃん。)と『チュパチャップス』というコンビを組んでいました。同期のナインティナインら若手芸人で組んだアイドル芸人ユニット『吉本印天然素材』では、黄色い声援を浴びていました。しかし、ユニット解散後、ナイナイはスター街道を歩みましたが、チュパチャップスは仕事が激減。宮川は、かねてからの夢だった役者の道に進むため、解散を言い渡し、それぞれがピンになりました」(前出・テレビ誌ライター)
宮川、星田ともに、役者としても成功を収めた。宮川は今年、連ドラ「崖っぷちホテル!」(日テレ系)に出演。星田にいたっては、今年だけで「スペシャルドラマ必殺仕事人」(テレビ朝日系)、「そろばん侍 風の市兵衛」(NHK)、「ドラマ25 宮本から君へ」(テレビ東京系)、「チア☆ダン」(TBS系)の4本に出ている。
同じくレギュラーメンバーのいとうあさこも元はコンビ芸人。舞台関係の学生だったころの同期生・佐藤千亜紀さんと90年代、「ネギねこ調査隊」として活動していた。「進ぬ!電波少年」(日本テレビ系)の企画「電波少年的15少女漂流記」に挑んでいる。
ピンで大成した「イッテQ!」系芸人。活躍する姿を見て、元相方はどんな思いでいるのだろうか。
(北村ともこ)