ビートたけしが10月21日、NHK放送センターにて開催されたお笑い番組「コントの日」(同局にて11月3日放送)の制作発表会見に登場し、同特番の年末恒例化に向けた意気込みを語っている。
たけしを会長に据えた「日本コント協会」なる架空の団体を立ち上げ、サンドウィッチマンや東京03、劇団ひとり、渡辺直美、ロッチといった所属事務所の垣根を越えた実力派を同協会会員とし、“平成”をテーマにしたコント作品が次々に披露される年末特番「コントの日」。NHKでコントの番組を任せられるのは今回が初めてだというたけしは、同局から誘いを受けた当初は「縛りがキツいだろうとか、好きなコントができないんだろうとか、評判を落とすだけだってイヤな予感がしてたんだけど、やってみたらそうでもなかった」「割と自由にやらせてもらえる感じで」と語り、過度な制約がなかったことを喜ぶと、国民的歌謡番組である「紅白歌合戦」のように「コントの日」を年末の恒例特番に成長させたいとの願望を口にした。
「最近の地上波テレビではクイズ番組などが増加し、なかなか若手芸人の登竜門となるような威厳のあるお笑い番組が不足していました。たけしほどのクラスの大御所にもなると、もはや自分が楽しめる番組という要素以上に下の世代を育てられる番組を作りたいという意識が強いのかもしれません。本人も『コントの日に出られるのが一つのステータスになるような時間を作れたら名誉なこと』と語っているように、一夜限りの特別番組ではなく、長きにわたって新たな才能を発掘する場にしたいという思いがあるようです。そして、サンドウィッチマンや劇団ひとり、東京03といった、長期継続を目指すに値する豪華なメンバーが第1回目の放送に駆け付けたと言えるんじゃないでしょうか」(テレビ誌ライター)
ネット上でも「若い人の出る舞台、番組を増やしてくれてありがとう」「ぜひともラーメンズやバナナマンも」「豪華なメンバーだなぁ!」「小難しい理屈は抜きに楽しくてくだらない番組を期待します!」などなど、早くも大きな期待を抱く反応が集まっている。
サンドウィッチマンは漫才師として敗者復活戦からM-1グランプリを制する荒技を成し遂げ、東京03はかつてダウンタウンの松本人志から“今、見るべきネタのおもしろい芸人”にも選ばれる名誉を得たトリオだ。もちろん劇団ひとりや渡辺直美も質の高いコント作りには欠かせない洗練された演技力を兼ね備えており、番組に華を添えるはず。
まずは11月3日の放送で様子見となる今回の特番だが、来年再来年と継続して放送されれば、たけしの言うようにある種のステータスをまとった若手芸人の登竜門的なコンテンツに昇華でき、紅白並み、あるいはそれ以上のイベントとなるかもしれない!?
(木村慎吾)