2月10日の放送回以降、視聴率が10週連続で1桁台を記録するなど、苦戦が続いているNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」。
4月24日にはNHKで新キャスト発表会見が行われ、俳優・斎藤工やウルフルズのトータス松本らの出演が発表された。だが、視聴率挽回は厳しいというのが業界内でも大方の見方のようだ。
「斎藤さんは年配層の女性視聴者から人気はありますが、だからと言って、そうした視聴者層が『いだてん』を見るようになるかというと微妙です。やはり大河ドラマはスタートダッシュが肝心。まして、今作は教科書に出て来るような著名な歴史上の人物が主役というものでもなく、途中から見てもすぐに内容がわかるといった作品でもないですからね」(テレビ誌ライター)
そうした中、業界内ではこんな話も出ている。
「『いだてん』の脚本を手掛けている宮藤官九郎氏が出演する缶コーヒーのCMが現在放送中ですが、そのCMの内容があまりに『いだてん』の苦戦とマッチし過ぎていると話題になっているんです」
CMは、宮藤氏が本人役で出演しており、ビートたけし扮するタクシー運転手に対し、車中で「現実から逃げます」など脚本家として思うように筆が進まないことをグチるといった中身だ。
「視聴率で苦戦し、まさに宮藤さんの現在の心境を表しているといってもいいですからね」(前出・テレビ誌ライター)
同CMは昨秋に撮影されたようだが、その時点ですでに「いだてん」の苦戦は予想されていたのかも──。
(しおさわ かつつね)