11月24日より、キネカ大森(東京都品川区)で、ピンク映画の祭典「OP PICTURES+フェス2018」が開催され、14日間にわたり計14作品が上映される。
ピンク映画といえば、のきなみ老舗劇場が閉館となり、1980年代に滝田洋二郎監督や周防正行監督がそこで活躍していた時代とは違い、かなり厳しい状況だ。
「現在コンスタントに製作を続けているのは大蔵映画だけで、その数は年間36本のみ。しかも広く紹介されることがほとんどないため、よほどのファンでなければ、どんな作品があるのかわからない状況です」(映画誌記者)
そうした中、“新時代のピンク映画”を広めるため今回のような上映会が催されるのだが、それらの作品はどれも工夫が凝らされ、昔のピンク映画とはひと味もふた味も違う作りに仕上がっているという。
「老若男女を問わず観てもらおうという努力をしているためで、ジャンルもファンタジックなものからラブストーリー、人情喜劇に至るまで、とにかくバラエティーに富んでいる。また、ピンク映画というと“18歳未満”視聴不可の作品と思われがちですが、今は艶描写を抑えた15歳未満が視聴不可の作品が主流となっているんです。もともと大蔵映画は“明るく楽しいピンク”を売り物としていましたが、それが洗練されたものになってきているのが特徴です」(ピンク映画通)
日本文化の一つと言ってもいいピンク映画の進化を、体感してみてはいかがだろうか。
(若月祐二)