芸能

カンニング竹山のローラ擁護に「アメリカの現地事情をわかってない」批判!

 様々な社会問題に対して、一般人の腑に落ちる的確な指摘を繰り出すことで評価されているカンニング竹山。だがローラの「辺野古反対署名呼びかけ」を巡っての発言について、いつもの竹山らしくないとの批判が寄せられているという。

 竹山は12月26日付の「AERA dot.」に掲載された記事にてローラ問題について言及。ローラの発言内容そのものに対する批評は行わず、一部で流布している「芸能人が政治的な発言をすること自体が問題」との主張に対して警鐘を鳴らした。ここで竹山は「お前はこれだけやっとけば良いんだよ、という考え方はこれからの時代、ナンセンスかもしれない」との考えを披露。「私はこう思うんですって自分の意見を言うのは、何の問題も無いでしょ」とまとめ、ローラの発言行動を後押ししていた。

「実に竹山らしい、考え抜かれた指摘ですね。この記事で竹山は、辺野古反対署名に関する賛否についてはいっさい触れておらず、ローラのツイートをRTした件についても、ローラが紹介したホワイトハウスの請願受付システムを『おもしろいなと思って記事をリツイート』したと説明していました。そのうえで『日本の芸能人だってどんどん海外で勉強したり、芸人でもピースの綾部(祐二)もニューヨークで頑張ってたり、そうやって外に出ていく時代』と指摘し、日本の閉鎖的状況を打破していく必要性を論じていたのです」(週刊誌記者)

 このように、いつもの竹山節が炸裂していた今回の記事。だがアメリカ事情を知るライターによると、竹山の認識には1カ所、重大な誤りが含まれているというのだ。

「竹山は、海外を拠点にしているローラがみずから政治的な発信をするのは、むしろ普通かもしれないと指摘。それはその通りなのですが、気になるのは『アメリカではレディ・ガガがトランプタワーの前で反トランプのパネルを掲げて抗議したりしていますが、レディ・ガガに「歌手は黙ってろ」って言う人もいないでしょ』という箇所です。日本の報道ではアメリカ人セレブの反トランプ的な姿勢ばかりが報じられていますが、実はそういったセレブに対する反発もものすごく多いのが現実。なにしろ“自由の国アメリカ”ですから、セレブが現役大統領を批判するのも自由なら、その批判を逆批判するのもごく普通のことなのです。竹山はその点を見落としているか、もしくは気づいていないのではないでしょうか」

 実際にアメリカでは、レディー・ガガに対して「ポップ歌手は歌に徹するべきで、政治的にならないほうがいい」(pop singers should stick to singing and not get too political)といった批判は珍しくない。同様に10月の中間選挙で民主党候補への投票を呼び掛けたテイラー・スイフトに対しても、「政治から距離を置いていたのが好きだったのに」という反発が続出。しかもスイフトの主張が逆効果になり、応援候補が落選という結果に終わっていたのである。

「ただ、竹山がレディー・ガガに関して間違った情報を発信したのは、日本のメディアがアメリカの政治事情について偏った情報しか流していないことにも大きな原因がありそうです。確かにハリウッドでは反トランプ派が主流ですが、それに対するアメリカ市民からの反発も実は相当に大きい。しかしそういった世間の温度感を取材せず、中にはガガの掲げていた『Love trumps hate』(愛は憎しみに勝る)という標語を“トランプは嫌い”と誤訳して報じたメディアもあるほど。そもそもアメリカ人がそんなに反トランプ派だらけなら大統領選挙に勝てるはずもないのですが、そういった検証のない日本のメディアにこそ大きな問題がありそうです」(前出・アメリカ事情を知るライター)

 誰か竹山に、アメリカの現地事情を教えてあげてはいかがだろうか。

(金田麻有)

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