テリー 今、恋人はいる?
伊沢 いえ、もう1年ぐらいいないですね。大学院と仕事の両立で忙しくて、もし彼女ができたとしても時間を割いてあげられないと思います。あと、僕は女の子といるとダラダラしたくなっちゃうんですよ。
テリー いいじゃない、恋人とイチャイチャしてもバチは当たらないよ。
伊沢 さっきも言いましたけど、根が浮気性なものですから、それをきっかけに全てが中途半端になりそうな気がするんですよね。「お前、テレビにばっかり出ていて、勉強や仕事を全然してないじゃねえか」なんて言われるのも嫌ですし、今は仕事に集中する時だ、と思っていますので。
テリー 最近のクイズ番組の状況なんかは、どう見ていますか。
伊沢 特にここ1年ぐらいでグッと盛り上がってきたという印象があって、僕もTBSの「東大王」をはじめ、いろいろなところに呼んでいただいて、ホントに楽しいし、感謝しかないです。でも、クイズのブームって一過性の傾向が強いんですよ。個人的には、そろそろピークを過ぎてくるのでは、という感覚がありますね。
テリー 偉いね、客観的に状況を把握しているんだ。
伊沢 90年代前半に盛り上がった時期もあったんですが、そのあと冬の時代が続いたので、今いただいている仕事を大事にしつつ、そうならないよう頑張らないといけないな、と考えています。
テリー 伊沢さんは3月で大学院を卒業、先日「東大王チーム」の卒業も発表されましたね。
伊沢 そうですね。このメンバーでクイズができないことは寂しいですが、もう東大生でもなくなりますし、そのタイミングで新たな世代のためにも、いったんチームを離れることにしました。
テリー 今後の予定は。
伊沢 実は数年前に会社を立ち上げて「QuizKnock(クイズノック)」というウェブサイトやYouTubeチャンネルを運営しているんです。その経営に関与している教育事業系の会社に就職することになっています。
テリー 堅実だね。そのままタレントになってもいけるんじゃないの。
伊沢 昔からテレビの世界に憧れていたので、番組に出演することは楽しんでいたのですが、クイズに関しても、僕以上に強い人がたくさんいますし、これまでの実績はあくまで過去のものですから。そこにずっとすがっていてもしかたがないので。今後30、40歳になった時に自分が何をやるべきか、そこをしっかり考えていきたいですね。
テリー クイズ番組を作る側には興味はない? 伊沢さんくらいクイズに詳しければ声もかかるでしょう。
伊沢 そういうことも、これから考えていく感じですね。実は何度か作家として参加させていただいたこともあるんですが、番組のスタッフの方から「このまま作る側に回ると、出られなくなるクイズ番組も多くなる。出られるうちは出ておいたほうがいいよ」とアドバイスをいただいていたので、それを守っていたんです。
テリー あと、クイズの学校を作るのはどうですか。さっきの勉強法なんかを教わりたい人が、全国にたくさんいると思うんですよ。
伊沢 ああ、それは楽しそうですし、やってみたいですね。でもクイズの勉強法って、ひとつの正解がないんですよね。本を読んで知識を貯えるのが得意な人もいれば、テレビから得る人もいるし、過去問題の研究だけをしている人もいる。
テリー なるほどねェ。
伊沢 だから僕が今できることは、できるだけ多くの方に「クイズって楽しいよ」と伝えることだけかな、と。「クイズノック」もそのために始めたことですし、当面はそれに徹していきたいと思います。
◆テリーからひと言
本当に真面目な好青年で、これで頭もいいんだから参っちゃうよな。伊沢さんの名前でクイズグッズを作ったら人気が出そう。ぜひ考えてみてよ。