かつて、ゴールデンタイムで視聴率20%の背中を捉えた素人がいただろうか。平成末期の高視聴率大家族シリーズ「痛快! ビッグダディ」(テレビ朝日系)の主人公・林下清志氏の元妻で“ビッグマミィ”こと美奈子(35)が明かす当時のこと、今のこと‥‥。
──ダディと結婚したのは11年4月。その時からテレビに出る覚悟があった?
美奈子 彼は当初、シリーズを辞めるつもりでいたんです。でも、連れ子8人の彼と5人の私の再婚はおもしろそうと番組側に口説かれた。私はどっちでもよかったですね。
──四六時中、家に番組スタッフがいても平気?
美奈子 最初は違和感があったけど、2、3日で慣れました。ダディと喧嘩をしたら愚痴を言いに行くほど、家族のように親密でした。
──2人の激しい言い合いは、番組の見どころでもありました。
美奈子 お互い、我が強いから、育児を巡って「私はこうしたい」「俺はこういう人間だ」って。そんな彼を当時は「おっさんなのに子供みたい」と思っていたけど、今振り返ると、自由に生きていて楽しそう。いやあ、そう思うに至れた時の流れってすごいですね(笑)。
──その後、2年で離婚。6人の母の一方で、週刊誌で官能グラビアを披露し、自叙伝「ハダカの美奈子」(講談社)を出版した。
美奈子 グラビアは撮影前にダイエットしたんですが、やっぱり雑誌であらためて見ると恥ずかしかった(笑)。でも、肉が腰回りについているところとか、子供を産んだ“その時”にしか残せないものだから、いい記念になりましたね。
──番組出演以降、世間の反応は?
美奈子 最初の頃、一度だけネットの大型掲示板を読んでしまい、すごいことが書かれていて‥‥。以来、道で小声で会話している人を見ると、「私の悪口を言っているんだ」とビクビクするようになったんです。もともと楽観的な性格なだけに「これは異常だ」と思い、読むのをやめたら治りました。一方で、面と向かって「あなたの子育て大丈夫?」と言う人の話を私が素直に聞いていると、「意外といい子じゃない」と、仲よくなったりします(笑)。番組で喧嘩の場面がフィーチャーされていたから、そういう印象なのかも(笑)。それもまあ、私のありのままの一部ですけどね。
──15年に再婚して、昨年の12月に第8子を出産したばかり。今後の展望は?
美奈子 ずっと波乱万丈で生きてきたから、これからもそうかもしれません。平和すぎてもつまらないし、全てを楽しんで生きていきます。