落語家の立川志らくが最近、テレビで目立ちまくっている。情報番組の「ひるおび!」(TBS系)ではコメンテーターとして暴論まじりの正論を振りまいては、ネットニュースに格好のネタを提供。1月24日放送の「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)では9カ月の娘にミルクを飲ませるイクメンぶりなど、意外な一面を披露していた。
その志らくが2月1日放送の「ビビット」(TBS系)にて、テレビへの出演を増やした理由を“嫉妬”だと明かした。その相手は兄弟子の立川志の輔、そして爆笑問題の太田光だというのだ。
「兄弟子に対する嫉妬はともかく、なぜ太田に嫉妬したかというと、師匠の故・立川談志が太田のことを高く評価していたから。談志と太田は何度か共演・対談していますが、その中で談志は『オレの未練はむしろ爆笑問題の太田に置いていきたい』と語っていたのです。その言葉に反発を覚えた志らくは『私の嫉妬』と分析し、その嫉妬心を乗り越えるためには売れるしかないと考え、テレビに出る方法を模索したそうです」(テレビ誌のライター)
とはいえ、テレビというのは出たいからといって簡単に出られるものではない。しかも志らくの発言に対してはネガティブな反応も多く、「よく知らないオッサンが偉そうにしゃべっている」「何でテレビに出られるの?」と憤慨する視聴者も少なくないのが現状だ。それではなぜ、世間的には決して有名人とは言えなそうな志らくがテレビでは重宝されるのか。落語好きの芸能ライターが指摘する。
「志らく自身も語っていますが、落語の世界で志らくは相当な売れっ子なのです。総勢800人ほどの落語家がいる中、落語だけで食べていけるのはせいぜい100人ほど。その中でも独演会のチケットがばんばん売れる人気者は限られており、志らくはその数少ない一人ですね。15年に始まった『落語大全集』は203席の落語をすべて演るもので、30年までの開催が決まっているほど。また演劇や映画にも造詣が深く、座長として劇団を運営したり、自らメガホンを取って映画を撮ったことも。現在は大手芸能事務所のワタナベエンターテインメントが芸能マネージメントを担当しており、それもテレビへの出演が多い理由の一つでしょう」
多才がゆえにコメンテーターとしても引き出しの多い志らく。これからも一部の視聴者をイラつかせる正論で、テレビ界を楽しませてくれそうだ。
(金田麻有)