法律違反の薬物を使用した疑いで逮捕された電気グルーヴ・ピエール瀧容疑者の周囲が慌ただしい。
瀧容疑者が出演した多くのドラマのネット配信がストップしたほか、電気グルーヴの所属するレコード会社は「CD、映像商品の出荷停止」「CD、映像商品の店頭在庫回収」「音源、映像のデジタル配信停止」を行うと発表。
レコード会社の判断を受け、坂本龍一が〈電グルの音楽が売られていて困る人がいますか?〉とツイッターで苦言を呈すなど“自粛一辺倒”の対応を巡る議論も活発化しているのだ。
そんな中、「異例の決断」を下したのが瀧容疑者が出演し、4月5日に公開を控えた映画「麻雀放浪記2020」。
「有料コンテンツとして観客の判断にゆだねる方向」で協議を続けており、予定通り公開に踏み切る予定だと報じられている。
そんな同作はテレビ業界でも大きな話題になっているという。
「局内でも『麻雀放浪記2020』の判断を支持する声が多い。今後、瀧容疑者の出演作に対するテレビの扱いも“放送自粛”一辺倒ではなくなる可能性は大いにありますね」と語るのはキー局社員。さらに続けて、「『麻雀放浪記2020』自体が『ものすごいことになるんじゃないか』と注目を集めているんです」とも、はたして「ものすごいこと」とは──。
「全国の劇場での記録的大ヒットですよ。逮捕後、テレビでは瀧容疑者の話題で持ち切りですが、視聴者の中には『今回の事件で瀧容疑者の“魅力”を再認識した』という人もかなりの数いるはず。彼の出演する多くの作品が見られなくなっただけに、業界内では『大ヒット確実』との見方が広がっています」(前出・キー局社員)
何とも皮肉な“ピエール瀧ブーム”であった。
(白川健一)