もはや打つ手なしか。
8月25日放送のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(第32回)の平均視聴率が5.0%と11日の第30回の5.9%を大きく下回り、大河史上最低を更新した。(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区)
2月10日放送の第6回以降は1ケタ台が続き、下げ止まる気配がない。
「内容の冗漫さもありますが、受信料の強制徴収やN国の影響も少なからずあり、NHKに対する風当たりが強いのは否定できない」と言うのはスポーツ紙記者。
22日には10月から新登場する浅野忠信、チュートリアルの徳井義実、安藤サクラら新キャストを発表し、話題づくりに腐心しているが、「来年の東京オリンピックに対してのネガティブな情報が多いせいか、オリンピックそのものが今一つ盛り上がっていないんです」(前出・スポーツ紙記者)という。
安藤は会見で「セリフ一言に込められる撮影現場の熱量はすさまじい」と語っているが、実際の現場は後半クライマックスに向けて、ヒートアップしているようだ。そんな中、後半の主役・阿部サダヲが、それまで大河では封印していたアドリブをついに“解禁”したのだという。
「脚本を手がける宮藤官九郎さんと同じ事務所に所属する阿部さんは、いわゆる“クドカンファミリー”ですが、彼らはクドカンのホン(脚本)に書いてあるセリフはすべて計算しつくされているので、ほとんどアドリブはしないんです。亡くなった萩原健一さんは大河でもアドリブで、作品をより良いものにしていましたが、阿部は“ショーケンさんはアドリブを許されても自分はまだそのレベルではないから封印する”と言って、すべて脚本通りにしていました。でも、視聴率の低下や世間の評判はやはり気になるようで、『ショーケンさんにならってアドリブを解禁してみよう』と。宮藤さんもそれは了承済みです」(NHK関係者)
だが、「局内は来年の『麒麟がくる』で大河人気を取り戻すというムード」(前出・NHK関係者)だそうで、策を弄してカラ回りにならないことを祈るばかりだ。
(宮本エミ)