6年前にブレイクして以来、有村架純は常に“物語のヒロイン”だった。各局のドラマに引っ張りだこで、今や「国民的女優」とさえ呼ばれている。ところが、今年に入ってから、その姿をめっきり見なくなってしまった。
8月2日より、主演ドラマ「そして、生きる」(WOWOW)がスタートする有村架純(26)。実は今年のドラマ出演は、これが2度目。3月に放送されたスペシャルドラマ「ひよっこ2」(NHK)以来なのだ。
しかも、前者が全6話。後者に至っては4夜連続で終了。いわゆる単発ドラマである。かつての有村からは想像もできない状況だ。
13年に朝ドラ「あまちゃん」でブレイクした有村は、翌年にはドラマ4本、映画2本と立て続けに出演。15年公開の主演映画「ビリギャル」(東宝)で、日本アカデミー賞優秀主演女優賞と新人俳優賞を受賞すると、同年に地上波ドラマ初主演を果たす。そして、16年1月の月9ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(フジテレビ系)で連ドラ初主演を飾った。こうして人気女優に躍り出た有村は、ブレイクのきっかけとなった朝ドラにヒロインとして帰ってくる。17年の「ひよっこ」(NHK)だ。平均視聴率20.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、「国民的女優」へ一気に駆け上っていった。
ところが今年に入ると、出演のペースがダウン。民放局関係者によれば、
「『そして、生きる』も『ひよっこ2』も、脚本家・岡田惠和氏の作品です。岡田氏は有村のことを『同志だと思っている』と公言するほど大のお気に入り。もとより『ひよっこ』のヒロインも岡田氏の強い要望で、オーディションを行わずに主演が決まったそうですから、今回は岡田氏のラブコールに応えないわけにはいかなかったのでしょう」
有村にしてみれば「国民的女優」へと押し上げてくれた恩人への義理を果たしたにすぎないというのだ。
なぜ、連ドラに出演しないのか。その原因として挙げられるのが前作の失敗。昨年10月に放送された「中学聖日記」(TBS系)のことである。
有村演じる新人中学校教師と中学3年生の生徒が禁断の恋に落ちるというセンセーショナルな内容で、放送前から話題となったが、
「蓋を開ければ、『男子中学生と女性教師の恋愛は気持ち悪い』とか『こんな設定がテレビドラマで許されるの?』と批判と酷評の嵐。途中での打ち切りもささやかれたほどで、視聴率も振るわず、平均6.9%と大惨敗でした」(テレビ誌記者)
所属事務所としては、この負のイメージを払拭したい。これが連ドラから消えた一因だという。