後半戦に突入したプロ野球にあって、セ・リーグでは巨人の勢いが衰えず、他球団のファンにとっても久々に憎たらしいほどの強さを見せつけているが、巨人ファンの間ではこの先を見据えた“不吉な予感”が早くも囁かれている。
5月にはエースの菅野智之や中継ぎ陣の総崩れなどもあり、前半戦は3位で終えたが、交流戦に息を吹き返し気付けばリーグ首位。その後はオールスターまでの10勝1敗という破竹の勢いを維持し、7月18日の対ヤクルト戦で連勝はストップしたものの、2位のDeNAに9.5ゲーム差をつけ(7月18日現在)早くも独走態勢に入っている。
「打撃では何と言っても丸佳浩の活躍が大きく、坂本勇人とのコンビを軸に若手やベテランが要所で仕事をしていることから、4番としては物足りない岡本和真の低成績もまったく目立たない。投手陣では抑えの中川皓太が固定されたうえ、中継ぎ陣の復調によりほぼ盤石といっていいでしょう」(スポーツ紙記者)
巨人ファンとしては当然このまま2位以下に大差をつけてのリーグ優勝、そして早くも気持ちはポストシーズンへ…といきたいところだが、一方でこんな「イヤなイメージ」が強烈に残っているという。
「巨人は、前回リーグ優勝を果たした14年、この時も2位の阪神に7ゲーム差をつけてのぶっちぎり状態だったのですが、CSではその阪神に4タテを食らい、アドバンテージを除けば1勝もできずに敗退している。この時も原政権で、当時すでに主軸を張っていた坂本などは、その4戦でわずか2安打という惨憺たる結果に終わっている。そうしたことから、現在の大勝ちの状況に、逆に不安の声があがっているわけです」(前出・スポーツ紙記者)
他球団のファンからすれば、そんな“ぜいたくな悩み”もまた憎たらしい話だが。