芸人の闇営業を巡る問題で、吉本興業幹部を痛烈に批判するとともに、「経営陣が変わらなければ会社を辞める」とまで言い放っていた極楽とんぼの加藤浩次が、8月9日、自身が司会を務める「スッキリ」(日本テレビ系)で、事実上の吉本残留を宣言。これが世間には〈腰抜け〉などと散々のこき下ろされようだ。
番組では冒頭から、今回の騒動を受け吉本が設置し、放送前日に初会合が開かれた外部識者による「経営アドバイザリー委員会」の様子がVTRで伝えられた。そこでは、所属するすべての芸人と共同確認書を交わし、これまでと同様のマネジメント契約に加えて、芸人本人がマネジメント方針を決めることができる「エージェント契約」を導入し、どちらかを選択できる形をとることを発表。加藤はこれに同調し、「吉本と向き合おうと思う」としたのだ。
「つまり、これで“辞めるのをやめた”ということ。さらに加藤は、そのエージェント制について『ボクが思いつきました』と話し、これを松本人志や東野幸治、岡村隆史、田村淳などと相談する中、『吉本芸人を一人も辞めさせないで会社を改革したい』と説得する松本を通し、大崎洋会長に提案。それが通ったことで、ホコを収めることにしたようです」(夕刊紙記者)
加藤は同番組でタンカを切った翌日の7月23日に大崎会長と会談をして“退社保留”としたあたりから、すでにそのトーンダウンぶりは話題になっており、26日の同番組では「ボクが発言したことで事が大きくなっているのはお詫びと謝罪をしたい」と完全にキバを抜かれたような状態となったため、様々な憶測が飛び交っていた。
「『経営アドバイザリー委員会』の発表を待つまでもなく、加藤は残留、との情報は伝わっていました。周囲の説得はもちろんのことですが、話が進むにつれ、吉本興業の強大さと、そんな吉本とケンカ別れしたところで自分は何の得にもならないことを悟ったというのがもっぱらの見方。ただ、今回の放送でも、自分から火をつけたにもかかわらず、“加藤の乱”と報じられ吉本や松本との対立構造を描かれたことについて、『改めてマスコミって怖い』などと、終始騒動の広がりがマスコミの責任であることを強調しており、こうした態度がSNS上で《もう情報番組の司会なんて無理だろ》《キレ芸もすでに痛すぎる》《タレントとして終わった》などと、相当な反感を買っているようです」(芸能記者)
みずから蒔いた種の回収は、かなり厄介なものになりそうだ。