闇営業問題に端を発した吉本興業を巡る騒動で、「スッキリ」(日本テレビ系)のMCを務める加藤浩次が同社・大崎洋会長との面談に臨んだ。7月23日には吉本興業の東京本社に到着した加藤を多数の報道陣が待ち受け、日本テレビでは「news every.」内で生中継。だが、加藤は無言を貫き通し、会談の内容は翌24日放送の「スッキリ」に持ち越されることとなった。
そして24日の同番組では冒頭にて加藤が、大崎会長が現体制で吉本を変えていくと語ったと明かしたうえで、「今の経営陣が代わっていただかないとボクは辞めるっていうふうに言った」と報告。22日の放送回で「経営陣が変わらないなら俺は辞める」と宣言していた通り、自分が所属する大手事務所のトップに対しても臆することなくみずからの考えをぶつけ、“狂犬”と称される加藤らしさを貫いたようだ。
「この日の放送で大崎会長との面談に触れたのは冒頭の3分ほどだけ。視聴者は肩透かしを食らった形ですが、加藤としては会社相手に本気を見せたと示せたことで、当初の目的は達せられたと言えるでしょう。日テレとしても、吉本の岡本昭彦社長が《テレビ局が株主》だから大丈夫だと芸人たちに言い放っていたとされる件、すなわち、テレビ局は吉本批判をできないはずだと言ったととられかねない疑惑を、今回の放送で払拭できたはず。その意味で加藤の会長への直訴は大成功だったのではないでしょうか」(芸能記者)
その加藤が今回の問題に際して徹底しているのが、経営陣が変わらなければ自分は辞めると宣言している点だ。その陰には加藤ならではの狙いもあるという。前出の芸能記者がささやく。
「加藤にはお笑いコンビ『極楽とんぼ』の相方である山本圭壱を、開店休業状態から復活させるもくろみがあるのではないでしょうか。その山本は未成年女性が相手の不祥事で06年に吉本から契約解除され、16年には復帰するものの、ほとんど飼い殺しの状態。AbemaTVなどネット番組には出演しているものの、地上波テレビ番組への出演は絶望的です。おそらくは経営陣が変わらない限り、この状況が好転する可能性はないので、加藤は現経営陣と刺し違える覚悟で、山本の復権を狙っているように思えてなりません。当の山本も22日に、ツイッターには吉本復帰時の写真を、インスタグラムには若手時代の写真を載せており、いずれも加藤と一緒に写っています。これも極楽とんぼの完全復帰を匂わせていると一部ではざわついているところです」
ただし山本の復帰を巡っては、世間からの拒否感がいまだに根強いのも現実。加藤はそれすらも“力技”でひっくり返そうとしているのだろうか。
(金田麻有)