かつて視聴率の三冠王に輝いていた栄光がウソのような不振にアエぐフジテレビ。その象徴がお昼の情報番組「アゲるテレビ」の絶不調だ。元日本テレビの人気アナ・西尾由佳理(35)の起用が裏目に出て、局内から、あれでは「サゲるテレビ」との声もしきりで‥‥。
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何しろ「アゲる──」は4月1日の放送初日の平均視聴率が2.1%。3日目には1.9%を記録したのだ。制作会社関係者が言う。
「先日、1年ぶりにフジテレビを訪れましたが、活気がなかった。上層部は『アゲるテレビの視聴率アップこそ鍵。あそこを上げなければ全体が上がらない!』と力説してましたが‥‥」
もともとこの枠は、同時間帯の日テレの「ミヤネ屋」打倒を目標に、フジとしては12年ぶりに昼のワイドショー枠を復活させたが、前番組「知りたがり!」スタートの際、局アナではなく、元NHKアナの住吉美紀(40)を起用。
「その頃から局内の空気が変になりましたね。午後の主婦層向けの時間帯で、しゃべりがうまくもなくアドリブもきかない住吉さんの起用に、局アナからも『バカにするな!』の声が上がり、彼女のヨガをやりながら天気予報を読む映像に、失笑が漏れてました。彼女を話題にする時は、実名でなく『あの口角の下がった女』呼ばわりでしたし」(制作会社スタッフ)
結局、「知りたがり!」は視聴率1%台が続き、3月に打ち切り。そして誕生したのが「アゲる──」なのだが、いきなりズッこけた形だ。
「局内では、当初、司会にミオパンこと松村未央アナ(26)や山中章子アナ(27)、主婦ウケを狙ってベテランの梅津弥英子アナ(35)や西山喜久恵アナ(43)などの名前もあがっていました。ところが、起用されたのは西尾でしょ。『とくダネ!』の菊川怜(35)も入れれば、3連続外部起用。住吉で『死にたがり』と呼ばれ、菊川で同時間帯視聴率3位ですから。現場は不満にあふれています」(前出・スタッフ)
確かに当初、総合司会者に決まっていた大塚範一キャスター(64)が急性リンパ性白血病を再発させるなど凶兆もあったが、
「当の西尾は、親しいスタッフに『ここの空気は何かおかしい』とか『スタートダッシュに失敗した分、私がアゲアゲで視聴率を上げます!』と話しているそうです。でも局内では、『契約金で1億円を手にしておきながら視聴率1%は何事だ』と白い目で見られています」(フジテレビ関係者)
女子アナ評論家の丸山大次郎氏が言う。
「『アゲる──』は扱うネタもネットニュースレベルで全体的に番組が軽すぎる印象。西尾さんは頑張っていると思いますが、今のところ他人行儀でまったく話がかみ合っていない。いっそ、滝川クリステルのようにエロかっこよく見せるとか、主婦層に媚びない構成にするとか、何か手を打ったほうがいい」
本誌としては前者を望みたいところだが、「瀕死の状態」からはたして巻き返せるか。