週刊朝日にとって、橋下氏は前社長と前編集長を討ち取られた“仇敵”ということになる。
某広域組織3次団体組長はこう話す。
「落ち目でテレビに出たぐらいの記事では、腹いせにしかならんだろう。自分たちの世界では、オヤジのために何とかしたいと考えるならば、中途半端はいけない。成り行きや嫌がらせ程度じゃ、ただ自分がすっきりするだけで、組織にも迷惑がかかるからだ。やるからには、公金横領とか愛人に1億円払ったとか、橋下を社会から抹殺するくらいのデカい絵を描かなくては。まあ、そんな気概のある記者が朝日にいるとは思えんが‥‥」
実際に、橋下氏は情けない朝日の実態をツイッターで暴露している。なんと、橋下氏が連続投稿している間に面会を申し込んできたというのだ。それも、橋下氏がつぶやきを開始した当日にである。もちろん、橋下氏は〈誰が会うかバカ〉と言い放っている。
週刊朝日関係者もこう言って嘆くのだ。
「結局、前回の件もそうですが、(親会社の朝日)新聞のほうが過敏になっているんですよ。そのせいで、今回もツイッターに投稿を始めた数時間後に、前回の謝罪の際に窓口になった市役所の担当者に連絡することになってしまった。向こうにしてみれば、ご機嫌うかがいをしてきたと思ったでしょうね。今回の契機になった記事も、橋下氏が読んだのはネット版のほう。内容は誌面とほぼ変わらないのですが、ネット版はタイトルがまったく違い、『橋下さんでは視聴率が取れない』ですから、おちょくるなというのもうなずける」
とはいえ、朝日側が過敏になるのも無理もない。一度「ごめんなさい」をした記事をもとに刑事・民事の両方で訴えられれば、裁判で朝日側が分が悪いのは誰の目にも明らかだからだ。
日本大学名誉教授(刑法)の板倉宏氏はこう話す。
「名誉毀損で訴えることになると思います。刑事裁判で人権侵害が認められ有罪となれば、3年以下の懲役もしくは3年以下の禁錮、または50万円以下の罰金が科せられます。民事訴訟の場合は、著名人や政治家の名誉毀損訴訟での賠償金は高額化しています」
高額な賠償金など朝日新聞社のような大会社には屁でもないはず。賠償金を支払うよう命じられることが著しい不名誉であり、避けなければならない非常事態なのだ。