今年3月に1年2カ月ぶりにテレビ復帰を果たしたやしきたかじん。ガン闘病で一時は引退説もささやかれたが、その怪気炎ぶりは、とどまるところを知らず、視聴率も大幅アップ。「ナニワの帝王」の破壊力は今も健在なのだ。
「お互いにとって、孤独な1年2カ月やったな」
3月23日に放送された「たかじんNOマネーGOLD」(テレビ大阪系)で、初めての収録に臨んだやしきたかじん(62)は、“盟友”である橋下徹大阪市長(43)との久々の対面に開口一番、本音を漏らした。番組では、2時間のスペシャル枠の実に半分の約1時間にわたって、橋下氏が出演。たかじんは、「大阪都構想」への見解、さらには自身のガン闘病を語り尽くしたのだ。中でもトークの前半ではこれまでの闘病生活についてこう振り返った。
「たかじんさんは、入院前は、『初期のガン』だと話していたが、手術から10日後に、手術の縫合不全を起こし、一時は生命の危機にまでなっていたことを告白。『肺炎の併発の可能性が高くなる。今夜が峠』とまで言われたことを淡々と語っていました。さらには、亡くなった中村勘三郎さんにも触れて、『勘三郎さんのほうが(食道ガンの手術は)うまくいってたのに、免疫力が低下した時に肺炎になられて‥‥』と珍しく感傷的な場面も見られましたね」(芸能記者)
だが、いつもの“たかじん節”も相変わらず健在。日銀総裁の後任人事を巡り、「日本維新の会」の国会議員団から人事については口出しするなと諭されたことについて、橋下が「代表を辞めますよって話になるじゃないですか」と口角泡を飛ばすと、「まだ子供やね」とニヤリとする一幕もあった。
視聴率も休養中の平均視聴率4.9%から、一気に9.3%にアップ。また、「たかじん胸いっぱい」(関西テレビ)も平均15.7%という驚異的な数字を叩き出した。
在阪のテレビ関係者が言う。
「たかじんさんは見かけによらず視聴率をかなり気にしていて、自分が出演している全ての番組を録画してオンエアチェックしています。そこで“たかじん流”で『どうすれば視聴率が取れるか』というのを熱心に研究しているんです。復帰が近づいた今年に入ってからは、テレビウオッチをしながら自分の番組に呼びたい人を探していましたね。でも、ゲストはあくまで自分のトークのきっかけとして欲しいだけ。しゃべりすぎる人は嫌いなので、原則呼びません。『共演NGリスト』も過去の遺恨などを踏まえて本当に実在します。たかじんさんといえば指し棒ですが、熱くなると指し棒でバンバン白板を叩くので、しょっちゅう折れる。かつては1本の収録で数本折ることもありましたね。復帰後も指し棒が折れるほどのエキサイトぶりが見られれば、完全復活と言えるんじゃないですか」