復帰直前までたかじんサイドには一抹の不安があったという。それはやはり“体調”の問題だった。「当初、復帰は年明けすぐというタイミングも探られていたが、一番のネックは“見た目”だった。退院直後は一時、10キロ以上も体重が減っていて、さすがにやつれた様子が一目瞭然で、早期の復帰を見送った経緯がある。
そこで日本を離れ、昨年11月からは別荘のあるハワイに半年近く滞在し、ゴルフをしたり日光浴をしながら、健康回復を優先した。体力が回復したことで、ようやく復帰にこぎつけたんです」(テレビ局関係者)
復活後のテンションは、闘病以前よりもパワーを蓄積した分、ますます過激になっているように見える。先の「たかじんNOマネー」でも、バラエティ番組には欠かせない“ひな壇芸人”を一喝。
「最近はしゃべることがなくなって、ふだんはしないような話までしてる。そこまでしてひな壇に残りたいのか!」
さらには、若手芸人の元気のなさも俎上に載せ、
「芸人でね、13年もやってますって言うやつ。それがどないしてんと。10年が出発点やという気にならんのか‥‥」
と、自身の下積み時代の境遇も重ね合わせ、バッサリ斬り捨てるのだ。
しかし、一見、テレビ番組では、かつて以上の“毒舌”ぶりを披露しているたかじんだが、まだまだ本人は助走期間として慎重な姿勢のようだ。
前出・芸能記者によれば、
「すでにたばこはやめているし、番組収録もかつては生放送以外は2本録りが当たり前でしたが、体力的な不安要素や番組に慣れるという意味も含めて、基本的に毎週1本ずつ収録するようになっています。ただ、酒だけはやめられないで、退院直後から飲んでいる。すでに夜の街にも出没しているというほど、意気軒高ですよ」
復帰後の番組でも、療養先のハワイで仲間3人と好物のワイン10本を飲み干すなど、“酒豪伝説”も健在だった。
たかじんのワインマニアぶりは、関係者の間でも語りぐさになっているほどだ。テレビ局スタッフが明かす。
「たかじんさんは、大阪以外に札幌にマンション持っていて、夏になるとハワイか札幌に滞在することが多いんです。そこに番組のスタッフなんかを呼んで、ドンチャン騒ぎをするのが定番の飲み方だった。札幌には、行きつけのお気に入りクラブが何軒かあるんですけど、その中に大のワイン好きのオーナーがやっている店があって、そこに行くとものすごい酒が次々と出てきてしまう(笑)。口火を切るのはオーパスワンというワイン。クラブなら10万円以上はするんだけど、オーパスワン2本ぐらいが“うがい”のようなもので、それから珍しいワインが次から次へと運ばれてきます。ある時には、50万から100万円ぐらいのワインが3本出て、気がつくと4本目が出てて‥‥。
最終的に深夜3時くらいにシャンパンで締めたんですが、同行していたスタッフに対して、いつもは大盤ぶるまいしてくれるたかじんさんが、『おい、お前らカード出せ!』と‥‥。恐らく500万円はいってるんだろうなあと、ビビりながらカードを出しましたよ。そのオーナーは、たかじんさんがワイン好きなので、“こんなの飲んだことないやろ”、とご厚意で持ってくるからむげにもできない。まあ、その時はかなり安くしてもらいましたが(笑)。たかじんさんといると、生涯飲めないような珍しい酒が飲めたり、いろいろな経験ができると評判なんです」