テリー そもそも珠緒ちゃんは、自分がぶりっ子だという自覚はあるの。
さとう 自分では思わないんですけれど、周りが言うから「じゃあ、そうなのかな」って。
テリー そんな感じで納得できちゃうものなの。
さとう そういう感じでツッコまれると、その場で笑いが起きるので「ウケてるんじゃないかな?」なんて勘違いしちゃいました。
テリー フフフ、「これはおいしい!」と思ったか。
さとう はい、そこからはちょっと過剰演出が入っちゃいました(笑)。
テリー まさに「ぷんぷん!」なんて、その典型だよな、こんなことして怒るヤツなんていないよ(と、頭に手を当ててポーズ)。もしかして、こういうポーズも家で練習しているの?
さとう 当時はやっぱり、楽屋の鏡前でちゃんと練習してから本番、みたいな感じでした。
テリー 他にもそういうネタはあったの。
さとう ありました、「ぷんぷん!プリンセス」とか「ぷんぷん!ビーム」。
テリー 全部アレンジじゃないか(笑)。しかし、藤田ニコルの「ニコルンビーム」より早かったのは偉かった。今からでも「パクりやがって!」って怒ったほうがいいよ。
さとう やだ~、そんなことしませんよ。
テリー しかし、「ぷんぷん!」と「プリンセス」を合体させるっていうのも、ある意味、発明だよね。そういうのって、どうやって考えるの。
さとう 1人で焼酎かなんか飲みながら、鏡の前で、「どうしようかなァ」みたいな感じで。
テリー なるほど、言われてみれば酒の力が生み出した乱暴さもあるな。でも、こういうネタは爆発的にウケるか、ビックリするほどスベるかのどっちかでしょう。初めてやる時とか、心配じゃないの。
さとう 「ぷんぷん!」でスベッても、そんなにガックリこないです。たかが「ぷんぷん!」ですから。
テリー そもそも、これをやろうと思ったきっかけは何なの。
さとう 「ミニスカポリス」が終わって他のバラエティーに出始めた頃、本当に何もおもしろいことができなくて、ただ座っているだけだったんですよ。そしたら収録の終わりに女性のADさんに「あなた、普通のコメントを言えば普通にギャラをもらえると思っているかもしれないけど、大間違いよ」って、ものすごく説教されたんですよ。
テリー うん、申し訳ないけど、それは正しい。本当のことだね。
さとう そうなんです、その時は反省しました。でも当時はまだ女芸人さんもあんまりいなくて。女性タレントに求められているものって何だろう、って本当に悩みました。キレイな方なら笑っているだけでよかったんでしょうけど、私はちょっと微妙なポジションだったので‥‥毎回へこんでいました。
テリー そこから「ぷんぷん!」が生まれたのか。でも、これだけ長くやり続けると、伝統芸能みたいになってない?
さとう ええっ、さすがにそこまでではないですけど、これからもやって大丈夫ですかね、年齢的にはそろそろやめたほうがいいんでしょうか。
テリー 何言ってるの、こういうことは続けることに意味があるの。続く芸能生活50周年のパーティーでも「ぷんぷん!」とやっていれば、きっと御利益が出てくるはずだから。