菅田将暉、Official髭男dism、King Gnuに日向坂46が初出場、さらに特別枠で竹内まりやも発表されるなど、今年も「紅白歌合戦」はにぎやかな話題が多い。令和初であり、記念すべき70回ということで、さらなるサプライズに期待がかかる。
そんな紅白の歴史をひもとくと、意外な事実が明らかになる。例えば、初めて「出場拒否」を表明したのは誰か?音楽プロデューサーで、「紅白歌合戦のウラ話」(全音楽譜出版社)を上梓したばかりの合田道人氏が答える。
「60年代の石原裕次郎です。ヒット曲はたくさんあったが『歌手が本業ではないので』という明快な理由でした。珍しい形としては、78年のピンク・レディーは『日本レコード大賞』を受賞しながら紅白は辞退。日本テレビのチャリティー特番に出るというのが理由でした。前年の初出場を巡ってNHK側と意見が衝突し、その意趣返しの意味合いもあった」
変わったところでは、91年に初出場するはずだったハウンド・ドッグだ。本番の6日前に「未発表曲を歌いたい」と主張。これがNHKには認められず、直前でキャンセル。代打にはバブルガム・ブラザーズが選ばれ、歌いながら「サンキュー、ハウンド・ドッグ!」と連呼している。
ちなみに、紅白で同じ歌を一番多く歌った歌手は誰か?
「1位と2位が実は同一人物。石川さゆりの『天城越え』が11回で、『津軽海峡・冬景色』が10回と、他を大きく引き離しています。実は07年以降、この2曲を交互に歌っているので、今年は『津軽海峡~』の番。そうなると、1位が2曲とも同じ歌手になりますね」(前出・合田氏)
ほかにも「吉川晃司のギター炎上事件」や「長渕剛の16分中継ジャック事件」など生放送ゆえの“アクシデント”は数限りない。節目の回には、どんな出来事が待っているだろうか。
(石田伸也)