1月11日にスタートした主演ドラマで天才脳外科医を演じている天海祐希。五十路になってもその美貌や色香は衰えを知らない。しかし、プライベートの色恋話は御無沙汰で、ベールに包まれている。取材を進めると、男よりも大切な存在がいるようで──。
天海祐希(52)が主演するドラマ「トップナイフ-天才脳外科医の条件-」(日本テレビ系)の初回放送は、平均視聴率13.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を獲得。好発進を切った印象だが、同局の関係者はこう語る。
「『トップナイフ』は、テレビ朝日に視聴率戦争で猛追されている当局にとって、かなり期待値の高い作品です。ドラマ化の構想に10年をかけて、当初から主演は天海を想定していました。原作者で今回の脚本も担当しているのは人気脚本家の林宏司氏で、天海とはドラマ『BOSS』(フジテレビ系)でもタッグを組んでいる。演出も天海の代表作である『女王の教室』(日テレ系)を手がけた大塚恭司氏です。放送前からシリーズ化や劇場化までが期待され満を持した作品だけに、まだまだうなずける数字ではないですね」
なるほど、日テレにとってコケることは許されない勝負ドラマというわけだが、それは5年ぶりに同局と手を組む天海も同様だ。
この間の天海は、14年にスタートした主演ドラマ「緊急取調室」(テレビ朝日系)のシリーズが好評を博してきた。昨年4月期に放送された「3rd SEASON」も平均視聴率13.1%と健闘している。
「テレ朝としては、がっちりとタッグを組んできた天海が、視聴率戦争でしのぎを削るライバル局のドラマ、それも自局を代表する大ヒットシリーズ『ドクターX~外科医・大門未知子~』の対抗馬になりうる女医の活躍を描いた作品に出演するわけですから、上層部は内心、穏やかではないでしょう」(テレビ誌編集者)
天海サイドからすると、今回の「トップナイフ」主演は、一歩間違えれば懇意のテレ朝との友好関係にヒビが入りかねないリスクもはらんでいるのである。
それでも、引けない理由があるという。芸能ジャーナリストの平田昇二氏がこう解説する。
「近年のドラマは、メイン視聴者層となっている40歳以上の女性から支持される、仕事をバリバリこなして男に媚びないクールビューティーのイメージが強い女優が活躍する傾向にあります。その代表格とも言えるのが天海や米倉涼子(44)、篠原涼子(46)、吉瀬美智子(44)、少し前だと江角マキコ(53)でした。が、江角が芸能界を引退、篠原や吉瀬が結婚して育児との両立に励むようになり、トップを争っているのが天海と米倉なんです。女優としてお互いの存在を意識するのは自然の流れでしょう」
天海サイドからすれば、テレ朝との関係を重視すると、ライバルであり、現状では一歩リードされている米倉の後塵を拝してしまう。だから日テレと新たにタッグを組み、巻き返しに挑む決断をしたというわけだ。
そのなみなみならぬ思いは今作の役作りにあたって髪を20センチも切り、ショートカットで臨んでいるところにも見て取れる。日テレの情報番組スタッフが語る。
「天海といえばめったにバラエティー番組には出演しませんが、昨年大みそかの『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』年末特番に出演して話題を集めました。そればかりか、今年に入っても次々と日テレのバラエティー番組に顔を出している。番宣に力が入ってますね」