子ネズミのように俊敏な若さの96年生まれは、満24歳。繁殖力ではまだまだ現役の84年生まれは、女盛りの満36歳。世代を越えた肉弾相打つバトルが幕を開ける──。
昨年、日本映画で最高の配給収入を記録したのは「天気の子」(東宝)だ。RADWIMPSとともに主題歌を歌い、昨年の紅白歌合戦にも出場した三浦透子(23)に、意外な情欲シーンがあったのだ。
名物編集者・末井昭氏の自伝を映画化した「素敵なダイナマイトスキャンダル」(18年、東京テアトル)で、主人公の不貞相手役を演じていた。映画評論家・秋本鉄次氏が言う。
「不貞相手の柄本佑とのベッドシーンでは、実に堂々とした脱ぎっぷり。かなり肉感的なボディの持ち主で、アエギの表情も悩ましかった。そんな女優が紅白に出たことで、映像の価値は一段と高まりました」
もう一人、この世代で健闘したのは小松菜奈(23)。秋本氏は、初主演作「溺れるナイフ」(16年、ギャガ)を高く評価する。全脱ぎなどはしていないというが、
「菅田将暉との幻想的な水中ラブシーンや、狂信的なファンに暴行されそうになる場面は迫力がありました。特に暴行未遂のほうは、押し倒されて命からがら逃げる場面で、女優としての真価を発揮しました」
三十路も半ばとなる84年生まれは、さらに濃厚な場面が多い。02年の朝ドラ「まんてん」のヒロインだった宮地真緒(35)は、何作か脱ぎ姿を披露。その中から選ぶなら、若妻役に挑んだ「妻が恋した夏」(14年、アルゴ・ピクチャーズ)だろうか。
彼女が演じたのは、妊娠3カ月で亡くなった若妻・かおり。性生活がなかった妻は誰の子を宿したのか、夫はその謎を探る旅に出る。生前のかおりは、小学校の同級生だった中村と偶然に出会う。中村は病気で余命宣告をされており、かおりに「死にたくない」としがみつく。やがて、一線を越えた二人。グラビアでも活躍した宮地のスレンダー美バストがくっきりと銀幕に映し出された…。
宮地と同じく朝ドラヒロインだったのは、04年の「わかば」で注目された原田夏希(35)である。原田が初脱ぎを見せたのは、なんと「極道の妻たちNeo」(13年、東映ビデオ)だ。原田は、モンスターのような切れ味を持つ姐・アザミを演じている。
「あの清純派だった原田が、ここではタンカを切ったり、男の上にまたがってみずから腰を振ったりする大胆な役どころ。小ぶりながら胸も初見せしているし、もっとアピールしてもよかったはずですが、不思議と宣伝は控えめでした」(秋本氏)
映画のほとんどが乱れ交わるシーンで話題になったのは「愛の渦」(14年、クロックワークス)だ。今をときめく門脇麦が衝撃の全脱ぎで交わるシーンを見せたことでも知られるが、豊かなボディの三津谷葉子(35)も負けじと“競艶”していた。
「パーティーに参加するOLの役でしたが、性行為が好きすぎて、性病を持っているという設定。Fカップのバストが揉みしだかれる場面は、ヒロインの門脇麦が微胸だっただけに、対比として効果的でした」(秋本氏)
三津谷は他にも「ITバブルと寝た女たち」(07年、アートポート)や「欲動」(14年、太秦)でもベッドシーンをこなしているが、残念ながら“セミ”止まり。次回こそフル脱ぎを拝みたい。
人気艶系女優・みひろの自伝的小説を映画化した「nude」(10年、ハピネット)で体当たり演技を見せたのは、美人女優の渡辺奈緒子(35)だった。同年には「アウトレイジ」(ワーナー・ブラザース)でも椎名桔平の情婦役でスレンダーな肢体を見せたが、本作は艶系女優になることの葛藤が主題なので、カラミのシーンがふんだんに出てくる。
残念ながら現在、渡辺は活動を休止しているが、再び華麗な姿を見せてほしい。
そして近年、憑依型の女優として評価を高めている松本まりか(35)は、ドラマ「ホリデイラブ」(18年、テレビ朝日系)で不貞に走る既婚者・里奈役を熱演。肌着姿の濃厚ラブシーンだけでなく、夫に服を引きちぎられるシーンもあった。同作で演じた「あざとかわいい女役」は、松本の女優としての分岐点になったようだ。
最後は、新婚間もない橋本マナミ(35)の「光」(17年、ファントム・フィルム)を紹介しよう。
「橋本が演じたのは、生活に疲れた1児の母・南海子。昼下がりから男のもとへいそいそと通っては情交を重ねる。その男は、実は夫(井浦新)の幼なじみ(瑛太)でした。橋本が狭いアパートのドアを開けたらすぐに始まり、不貞相手から『お前も好きだな』と蔑まれる。完脱ぎこそしていないものの、すえた匂いがするような名場面でした」(秋本氏)
私生活でも結婚した今なら、さらに妖艶な役ができるはずだ。