2月6日に下されたのは執行猶予付きの有罪判決。ムショ行きは免れたが、クスリに溺れた代償はあまりに大きかった。大河ドラマの撮り直し費用、CMの違約金で発生した10億円もの莫大な賠償金を返済するには、いちいち仕事を選んではいられない。各界からの熱烈オファーとエリカ様が直面する地獄とは‥‥。
合成麻薬MDMAを所持していたとして、麻薬取締法違反の罪に問われていた沢尻エリカ(33)の動向に注目が集まっている。
昨年11月の自宅での逮捕と翌12月の起訴を経て、1月31日に開かれた初公判。東京地裁には19席の傍聴券を求め2229人が長蛇の列を作った。
「薬物がつないだ偽りの友情にとらわれていた」
公判でこう反省の弁を述べた沢尻は、職業を聞かれて「無職です」と答えたうえで、
「女優復帰は考えていません」
と、芸能界引退の意思を示した。だが、業界では彼女を巡ってさまざまな思惑が渦巻いている。
「沢尻本人は『復帰を語る資格はない』と言っていましたが、所属事務所であるエイベックスの内部では『もっと稼いでもらわないと困る』『このまま辞められるわけにいかない』との見解が総意となっています」
こう明かすのは芸能関係者だ。続けて、その背景にある巨額の違約金について解説する。
「もともと、事務所としては違約金を肩代わりしたうえで、引き続き復帰後のマネージメントを担当するのが既定路線。彼女が起訴された際には『沢尻の更生を支援する』とのリリースも出しています。そこまでバックアップしているのも、違約金の高騰が最大の理由となっているからです」
逮捕によってNHK大河ドラマ「麒麟がくる」と、「インディード」など4社のCMを降板させられたが、当初の想定よりも大幅に違約金が膨らんでいるというのだ。
「10話分まで撮影していたうえ、川口春奈(25)が急遽代役で帰蝶役を務めることになり、初回放送を2週も遅らせざるをえない事態となった。この大河ドラマ撮り直しの影響がきわめて大きく、逮捕時には一部のセットをすでに取り壊してしまっていたため、新たなセットの制作やCGでの対応を余儀なくされてしまったんです。撮り直し分の制作費や宣伝費などを含め、7億円から8億円の賠償請求が行われる見通しなんです」
芸能関係者はこう暴露し、NHKに加えてCMスポンサー各社への賠償額を合わせると「10億円に達する見込み」と指摘するのだ。裁判で実刑は免れても、違約金弁済は待ったナシの状態。周囲では早くも復帰後の10億円返済に向けた「荒稼ぎプロジェクト」が始動しているのだ。