「どんなもんじゃい!」
これは2006年8月2日、ファン・ランダエタを〈2-1〉の判定で下し、初挑戦でWBA世界ライトフライ級のチャンピオンとなった当時19歳の亀田興毅がリング中央で咆哮したという、今も記憶に残る名言だ。
その後、弟の大毅、和毅もそろって世界チャンピオンとなっており、実力は疑いようのない三兄弟に思えるのだが、世間の評価はどうも辛口なようで…。
「本当に強いんですかって、いろんなところで聞かれましたよ」
と、語ったのは元WBA世界フライ級チャンピオンの渡嘉敷勝男。みずからのYouTubeチャンネル〈「渡嘉敷勝男公式」トカちゃんねる〉の、3月6日投稿の〈【亀田三兄弟は本当に強かったのか!?】元ボクシング世界チャンピオンが語ります〉で亀田三兄弟の実力を明かした。
「“強いに決まってるじゃないですか”と答えるわけですよ。だってボクシングの世界タイトルは、4回戦とか6回戦とか…段階がありますから、いきなりはできないんです。まして彼らは3人とも社会人の大会でチャンピオンになってますからね。弱いわけはないんですよ。世界レベルがあって初めて世界タイトルに挑戦できるんですから」
と、亀田三兄弟の実力に太鼓判を押す渡嘉敷氏。加えて、「ビッグマウスでパフォーマンスが醜いと思われた方からは、(彼らの実力が)本当かな、ウソかなと思われたかもしれないけど」と、かつてマスコミウケを狙った亀田家の言動が、必要以上に世間の評価を下げてしまったと指摘した。
これを受けて「とかちゃん、男だね。すべて納得」といった肯定派と「渡嘉敷さんが何と言おうと、亀田は大したことない!!」といった否定派に視聴者のコメントは真っ二つに分かれ、物議を醸している。
また「記録は持っててもボクシング選手として記憶に残らない」「弱くは無い。印象に残らない」とのコメントもある通り、辰吉丈一郎や畑山隆則といった人気ファイターのような観客を沸かせる試合は少なかったかのもしれない。
19年6月24日、興毅は格闘技界の風雲児、那須川天心とAbemaTVのスペシャルマッチで対戦している。結果は惜敗したが、世間の注目を大いに集め、興毅を見直す声もあった。〈勝つ〉ことを追い求めた元世界チャンピオンが沸かせることを知った時、世間の評価はガラッと変わるかもしれない。
(ユーチューブライター・所ひで)