太川陽介と蛭子能収から田中要次と羽田圭介に変わり、タイトルも「ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z」(テレビ東京系)となったバス旅。3月28日放送の第13弾ほど注目を集めた回はないかもしれない。田中と羽田はすでに2回連続で失敗しており、今回失敗したら降板することになるからだ。
「バス旅ファンの新コンビに対する評価はよくありません。そのため『失敗してほしい』というファンもかなりいたようです。結果はぎりぎりで成功。SNSには成功したことを残念がるファンの声も上がっています」(テレビ誌ライター)
今回は埼玉県大宮駅をスタートし、富山県の黒部駅を目指す旅。北アルプスを越えるか、避けるかしないといけない難ルート。それをみごと攻略し、ゴールへとたどり着いた。
「道中、いくつかポイントとなる乗り継ぎがありました。勝敗を分けた最大のポイントは上田駅での選択です。上田駅から黒部を目指す方法として、北の白馬を目指すルートと、松本から岐阜県の高山を経由して富山に向かうルートのどちらかを選ぶことになりました。ここでリーダーの田中は先に出発する白馬行きのバスには乗らず、高山ルートを取りました。心理的に先に出るバスをスルーするのは難しい。それでもパスしたのは超ファインプレーです」(前出・テレビ誌ライター)
上田駅でのリーダーの判断が成功の要因であることは間違いない。だが、もうひとつ成功の鍵を握った点があるとこのテレビ誌ライターは言う。
「目的地が黒部駅と聞いた時点で、この旅は成功すると思いました。バス旅はゴールを鳥取砂丘や恐山、伊勢神宮など観光地にすることがあります。この場合、目的地行きのバスは早い時間に終わってしまうことが多いんです。夕方から観光地に行く人はまずいませんからね。ところが、黒部駅であれば夜に行く人もいるので、駅に向かうバスは遅くまで出ています。ぎりぎりたどり着けると思っていました。つまり、制作サイドが田中と羽田にそっと配慮したことで成功できたのではないでしょうか」
成功したことで田中と羽田の続投が決定。これはテレビ東京にとって吉と出るか凶と出るか。いっそクビになったほうがよかった、なんてことにならぬことを願うばかりだ。