陸上100m、9秒58の世界記録を持つウサイン・ボルト。200mでも19秒19の世界記録を叩き出し、400mリレーも合わせればオリンピックで計8個の金メダルを獲得したスーパースターだ。ところが、そのボルトが2017年に陸上を引退すると今度はサッカーに進出。結果は所属先のクラブを見つけられず2019年に断念することとなった。陸上の天才ではあっても、サッカーの天才ではなかったということだろうか?
今も日本代表として活躍しているプロサッカー選手・長友佑都のYouTubeチャンネル〈Yuto Nagatomo〉に、本田圭佑がリモート出演。6月5日投稿の〈本田圭佑対談第二弾「天才の定義」〉の中で、〈天才〉について本田が言及した。
以前、長友が天才と称して企画した回を投稿したことに対して、
「オレはこの世の中に天才はおらんと思ってるから。お前があそこで天才って言っちゃうことで一般の人たちは世の中には天才はおるんやって思っちゃうから」
と、本田は物申す形で長友に火を吹いた。すると長友が「いくらオレらが努力してもメッシにはなれないじゃん」と、言わずと知れたスター選手であるアルゼンチン代表のフォワード・メッシを例に出した。しかし本田は「それは“今からの”話ね」とサラリと受け流すのだった。
「要はオレはメッシが初めから天才だったとは思ってないから」と、本田いわく〈ゴールデンエイジ〉という、6歳くらいから15歳くらいの間の劇的に技術が伸びる時期に、メッシは人とは違う技術を地道に身につけたのであり、100mを9秒5で走れたわけでもなく、DNA的にはそれほど優れてもいないと主張。
「ボルトがメッシと同じ環境(睡眠時間、食事など)で、同じ練習やってたら、ボルトはメッシの倍、点取ってたんじゃない」
と大いに持論を展開したのだった。
かくいう本田も世間からは天才と見られがちだが、泥臭くやっていると長友は本田を評した。もし、あえて「天才」と言う表現を使おうとするならば、あきらめず努力を続けることにおいて「天賦の才があった」、すなわち天才だったのかもしれない。
(ユーチューブライター・所ひで)