「キリンカップ」決勝で逆転負けしたサッカー日本代表。9月に開幕するW杯アジア最終予選に不安を残す中、絶対エースの「不要論」まで飛び出す末期症状に陥っていた!
6月7日、キリンカップ決勝でボスニア・ヘルツェゴビナに1-2で敗退後、ハリルホジッチ監督(64)は不機嫌ぶりを隠さなかった。
「試合後の会見は、34分間にわたって怒りの独演会でした。相手のFW2人だけにあっさり崩された失点について、『何人かの選手は頭の中がバカンスに行っていた』と、強い口調で叱責していました」(サッカージャーナリスト・六川亨氏)
「公開激怒」で「左サイド」と名指しで罵倒されたのは、大会直前にタレントの平愛梨(31)との交際が報じられ、「アモーレ」惚けしていた左サイドバックの長友佑都(29)=インテル=。
「ボスニアは長友が攻め上がった時にできる、左サイドのスペースを徹底して狙い、何度もピンチに陥りました。会見中にそのシーンを振り返った指揮官は『バカ正直』を連呼。相手の術中にはまった長友は、試合では懲罰交代させられていました」(前出・六川氏)
W杯アジア最終予選前の試金石となった大会で“末期症状”を露呈したハリルジャパンでは、「本田不要論」もささやかれている。
そのきっかけは、古豪ブルガリアとの準決勝だった。大会前の練習でケガをした本田圭佑(30)=ACミラン=は試合を欠場したため、ハリルホジッチ監督が就任してから、初めて香川真司(27)=ドルトムント=と清武弘嗣(26)=ハノーファー=が同時先発。すると、欧州勢相手に史上最多の7得点を奪って大勝したのだった。
「香川と清武のコンビは球離れが早く、DFがボールを取りに来る前にワンタッチパスで翻弄。次々と好機を演出しました。新しい日本代表の攻撃の形を見せ、『脱・本田』を証明したのです」(前出・六川氏)
まさかの大量得点に、試合後、本田は無言で試合会場をあとにしたという。
代表での居場所だけではなく、所属クラブでも見切り退団の崖っぷちを迎えている。今季のリーグ戦はわずか1得点。まだ1年契約を残しているが、移籍金が発生するうちに放出される可能性が高いのだ。本田も危機を察しているようで、キリンカップ決勝の翌日、伊丹空港での囲み会見で、
「こんなロートル(ベテラン選手)ですから、自分が行きたいようなクラブが手をあげてくれるかは‥‥」
と珍しく弱音を吐露。前出・六川氏は去就についてこう話す。
「ACミランで結果を残せず、ビッグクラブから実力だけを評価されて、移籍するのは厳しい。それでも、サッカー界にもチャイナマネーが押し寄せ、中国企業が海外の名門クラブを買収する動きを見せています。アジア人の選手がいればユニホームの売り上げなど、利益が見込めるため、『客寄せパンダ』として本田を獲得するビッグクラブが出てくるかもしれません」
Jリーグに戻ってくれば「スター」として「客寄せ」に貢献できるのだが‥‥。