お笑いコンビ・とろサーモンの久保田かずのぶと言えば、2018年の「M─1グランプリ」放送終了後、〈スーパーマラドーナ〉の武智正剛とともに、審査員を務めた上沼恵美子に対し「オバハン」などとインスタライブで発言して騒ぎになったことが思い出される。
騒動については久保田が上沼に謝罪を入れて許しを得たとも言われているが、そんな中、久保田のYouTubeチャンネル「もう久保田が言うてるから仕方ないやん〆」の4月4日投稿〈M─1審査員を批判せずに審査してみた。〉で、あろうことか上沼を始めとする2019年「M─1」の審査員に点数をつけるという掟破りの動画を見せている。
「オール巨人師匠は89点。さすが師匠はベテランなんでコメントの切り口も凄いなと思いますし、よく漫才を見てるなっていうのが、見ててわかりましたね」と、スケッチブックに走り書いた点数を見せ、完全に上から目線のコメントで始まり、以後も「ナイツの塙90点」「サンドウィッチマンの富澤90点」「立川志らく88点」「中川家の礼二92点」「ダウンタウンの松本93点」と続いたが、さて上沼はどうだったのか。
久保田は「上沼恵美子さん点数は…ちょっとごめんなさい、色々含めて厳しく出させてもらいました」と前置き。見せたスケッチブックには、まさかの「1000点」と書かれていた。そして「なんにも問題がないというか、気持ちで言うてはるんだろうな…自分の熱い気持ちというか、熱? あらためて上沼さんの存在は大きいのかなと思ってしまいましたね」「上沼さんの何が凄いって一刀両断するところ。去年までのM-1戦士は、まるで鳥みたいな鳴き声の漫才師が多いって言ってたんで」としたのだ。
どうやら巨人師匠他は、「1000点」が言いたいがためのフリだったようだ。笑いのフィルターを通しての皮肉はさすが2017年のM-1王者だが、西の女帝の前には、小鳥のさえずりにしか映らないだろう。いやそれ以前に、耳にすら入らないのかもしれないが。(ユーチューブライター・所ひで)