お笑い第7世代のエースとも言われる若手お笑いトリオ「四千頭身」。飛ぶ鳥を落とす勢いの彼らに“諸先輩方”が洗礼を浴びせた…ように見えた夜であった。
現代の若者を象徴するような“体温低い空気感”で売れているトリオ「四千頭身」。6月13日(土)にはテレビ朝日系の「爆笑問題のシンパイ賞!!」(18時56分~20時54分)でネタを披露したのち、21時からはメンバーの後藤拓実(23)が「IPPONグランプリ」(フジテレビ系)にソロで挑戦した。
しかし、この人気番組への“ハシゴ出演”が、今後の四千頭身にとってトラウマになりかねないのでは?と業界で囁かれたのだ。
確かに「格が違う」「まだまだ修行が足りないな」と思った視聴者も多いのではないか。何しろ「シンパイ賞!!」で四千頭身に向けられた笑い声はあまり多くなく、まずここで、彼ら自身が誰よりも実力差を痛感したかもしれない。司会の爆笑問題、霜降り明星のほか、実力派のナイツやとろサーモン、ネタのおもしろさと勢い抜群のミルクボーイらが参戦しており、明らかに戦う相手が悪すぎた感もあった。
そして、その後の「IPPONグランプリ」でも、後藤の解答は冴えを見せず、バカリズム、千原ジュニア、千鳥の大悟といった歴戦のツワモノとは、結果的に“底力”が違っていたという印象も感じられたという。他局の関係者が言う。
「はっきり言って、四千頭身のネタは、高校の文化祭レベルに見えます。後藤以外の2人はさらに素人感が拭えない印象。それでも若い女性たちにもてはやされていることに、売れっ子芸人たちの中には、首をかしげている人もいると聞いていますよ」
その人気ゆえ、視聴率のことも考え、若くして人気番組に出演させたという面もあるようだが、特に、「IPPON」では、センターを務める後藤の“実力不足”が際立ってしまったという。別のテレビマンはこんな見方をする。
「ワタナベエンターテインメント所属の四千頭身の後藤は5人ずつ2ブロックに分かれて戦う番組のBブロックで戦いましたが、Bブロックの他のメンバーは千原ジュニア、千鳥の大悟、昨年のM‐1覇者であるミルクボーイの駒場孝、ロバートの秋山竜次と全員が吉本興業所属。Aブロックは吉本所属は麒麟の川島明とアインシュタイン稲田直樹で、他の3人はそれぞれ別の所属事務所でした。後藤一人が吉本の精鋭芸人に囲まれていて、まるで“早めに芽を摘まれている”ようにさえ見えるアウェイ感もあって、少し可哀想でしたね」
ただ、逆に言えば、それだけお笑い第7世代のエースとして、将来を嘱望され、どこかで脅威に感じられてもいる証拠。揉まれていく中で、トリオ名さながらの今後の“伸び”に期待したい。