コロナ禍で放送が延期されていた春ドラマの撮影が、遅れを取り戻さんとばかりに厳戒態勢で進んでいる。民放ドラマ・プロデューサーが語る。
「スタッフの検温、消毒はもちろんのこと、人員を最小限に絞った上での撮影体制のため、監督みずから消毒作業を担当することもあるほどです。出演者も本番直前までフェイスシールドを着けてリハーサルを行うなど、十分に間隔を開けた収録でクラスター対策に万全を期している」
それもそのはず、ドラマの看板を背負うトップ女優には1話あたり100~数百万という大枚が注ぎ込まれているのだ(あくまで基準の相場であり、場合によって幅はある)。密閉・密集・密接の三密そのものの収録現場に看板女優を招くだけに、鉄壁の防疫体制こそが最優先されるのも当然である。
およそ2カ月遅れで放送開始されたのが、篠原涼子主演の「ハケンの品格」(日本テレビ系)第2シリーズだ。ドラマ関係者が打ち明ける。
「前作から13年ぶりという春ドラマの話題作の1つですが、3月中旬から2カ月間は撮休でした。篠原さんもフェイスガードを着けての撮影に戸惑いながらも『こうしてみんなに会える現場は最高』と喜んでいます」
期待どおりに初回の視聴率は14.2%と春ドラマナンバーワンの数字を叩き出した。スポーツ紙芸能デスクが語る。
「コロナ禍によりハケン切りが社会問題となる中で、まさに時宜を得た作品として評価されたようです。働く女性からの支持される篠原さんは、今や24歳年上の夫・市村正親の倍のギャラを稼ぐ一家の稼ぎ頭。有名私学に通う2児の子供を養っていかなければならないのです」
反対にコロナの憂き目に合っているのが「アンサング・シンデレラ」(フジテレビ系)で薬剤師役を務める石原さとみだ。
フジテレビ関係者が語る。
「コロナ禍の現状では、撮影場所となる病院に恵まれず、収録が大幅に遅れて、ようやく発表された初回が7月16日と、3カ月遅れてのスタートです。しかも、6月8日収録再開後、今度は出演者の1人・清原翔が脳出血で手術を受ける緊急事態が発生した。現在、代役を立てることが検討されているが、後ろには本来なら7月スタートだったジャニーズ主演の夏ドラマも控えており、このところドラマでヒット作を出していない石原には厳しい現実が待っている。このままいけば放送回減となる可能性が高いのです」(前出・スポーツ紙芸能デスク)
放送回が減れば減るほど、1話あたりのギャラ「200万円×減回数」が奪われていくのだろう。
6月23日発売のアサヒ芸能7月2日号では、そのほかの女優についても最新のギャラ相場について詳報している。