五輪招致がもたらす数兆円もの経済効果を考えるとその過熱ぶりもうなずけるが、今回、ロビー活動に大貢献したと言われるのが、フェンシングで3大会連続メダルを狙う太田雄貴(27)。スポーツ紙デスクが言う。
「24年五輪は前回開催から100年を迎えるパリが大本命だけに、2大会連続の欧州開催を好まない。すなわち20年五輪でスペイン・マドリード開催を好まない欧州票の取り込みこそ今回の日本の戦略の一つだった。欧州発祥のフェンシングの選手で現地で知名度が抜群の太田は、語学力を磨くなど当初から積極的でしたね。
太田は今年の国際フェンシング連盟の選手委員選挙ではトップ当選するほど人脈を持っており、9月10日にIOCの新会長に選出されたドイツのトーマス・バッハ氏は、元フェンシング選手。そんなこともあって太田は将来IOC委員の空席が生じた際にハンマー投げの室伏広治(38)とその枠を争っても不思議じゃない。招致決定の瞬間、真っ先に飛び跳ねたのもいかにも太田らしい。直後の大泣きは、パフォーマンスじみてちょっと引きましたけど(笑)。安倍総理の側近から『あんなに泣ける男は珍しいよ。リオ五輪終了後は政界に誘いたい』という声も聞かれたほどです」
太田の“歓喜ジャンプ”に劣らぬ勢いで立ち上がりガッツポーズを見せたのが、フリーアナウンサーの滝川クリステル(35)だった。最終プレゼンテーションでの「おもてなしスピーチ」は鮮烈な印象を残したが、スポーツ紙記者は言う。
「事前に『英語より楽です』と語っていたこともうなずける流暢なフランス語は、王族系のIOC委員に大好評でした。それとは逆に、東京開催決定当夜に放送された情報番組『Mr.サンデー』(フジテレビ系)に生中継で出演した時の宮根誠司(50)とのやり取りは、ぎこちなかったですね(笑)。以前、同番組で共演していた仲なのに、宮根が『祝勝会やろう』と祝福の言葉をかけると、小首をかしげ『え、ええ‥‥』と言葉を濁していました。やはり宮根の隠し子騒動の際に、あるパーティで宮根を土下座させたと報じられたこともあるだけに、番組を降板したという過去を引きずっているようですね」(スポーツ紙記者)
忘れてはいけないのは、体操の田中理恵(26)。総会に先立つ今年6月、スイス・ローザンヌで開かれた国内オリンピック委員会連合(ANOC)総会でのライバル3候補都市によるプレゼンテーションの席上、英語で東京をアピールした。
スポーツライターが明かす。
「五輪招致の切り札と呼ばれた田中は、現役アスリート代表として参加し、身ぶり手ぶりを交えながら3分間スピーチ。彼女、『ぶっちゃけ、まったく英語ができないし‥‥』なんて言いながら、『原稿を読みながらのスピーチでは相手に伝わらないから』と、それこそ寝る間も惜しんで暗記したそうです。『1人暮らしなんで、お風呂の中でも、ビニールに原稿を入れて読み込みました』なんて秘話を語ってくれました」
この涙ぐましくも妖艶な「全裸特訓」エピソードが、IOC委員たちの耳に事前に入っていたなら、さらなる圧勝をもたらしていたかも(笑)。