ドラマを格調高くしているのが、銀行トップの中野渡頭取を演じる北大路欣也(77)の重厚な存在だ。
「現場にフラっと入ってきただけで雰囲気がピリッと変わる。セリフ回しにリズムがあり、ひと言発するだけで周りのスタッフは聞きほれてしまうほどの存在感です。たとえセリフがなくても、その場にいるだけで風格を感じる役者は、他にはいませんね」(ドラマスタッフ)
出演者の中では北大路は最上格のはず。しかしエンドロールではトメ(最後)を香川に譲り、特別出演枠となっている。女性誌記者が語るその訳とは──。
「欣也さんは、ストレスを吹き飛ばしてくれる痛快な半沢の大ファンで、ドラマ出演自体を楽しんでいる。愛妻家の欣也さんは、ご夫婦2人で老人ホームに入っているのですが、ホームドクターやケアスタッフが24時間完備。さらには、専属シェフが日替わりメニューを用意、東京タワーを眺めながら食事できる高級老人ホームだそうです。ちなみに今回のドラマのギャラは、堺さん、香川さんに次ぐ3番手になります」
頭取ながら、ギャラは次長、取締役の次。しかも老人ホームから出勤していたとは驚きだ。
ドス黒い野望渦巻くドラマで一服の清涼剤となっているのが「お帰り~直樹」と帰宅した半沢を迎える妻・花役の上戸彩(34)。その屈託のなさに、
「堺さんは、誰よりも上戸とのシーンを楽しみにしています。銀行では大和田との対決シーンなど、いつも眉を吊り上げ、しかめっ面で表情筋が固まっているのに、妻とのシーンでは表情が緩みっぱなし。毎回アドリブを織り交ぜて撮影を楽しんでいます」(ドラマスタッフ)
ドラマでは「戦っているのは直樹だけじゃないんだからね」と内助の功を果たす頼りになる妻だが、年上の堺をこれほどまでデレデレにさせる魅力について、
「ギトギトの演技派ばかりのこのドラマでただ一人、素の魅力を出しているのが彩ちゃん。ふだんを知っている人なら、そのまんまだと思うはず。それでも堺さんは、夫を尻に敷く家庭のシーンについて『家でのボクと同じです』と話している。やはり、年下でも言いたいことをズバズバ言ってのける堺さんの実嫁・菅野美穂さん(43)を参考にしているんでしょうね」(芸能プロ関係者)
そして、男くさいドラマの中で異彩を放っているのが片岡愛之助(48)だろう。
「私がお仕置きしてあ・げ・る☆」などとオネエ言葉で話し、時には部下の金玉をワシづかみする金融庁検査官役だ。
「歌舞伎の大ミエのように顔芸が見せ場となるドラマですが、このコロナ騒動でさらに顔面のアップが加速しています。そのため、地デジの大画面で肌の荒れが目立たぬように、妻の藤原紀香さん(49)が顔面パックなど、美容のアドバイスをしているそうです」(女性誌記者)
美容のカリスマ妻のおかげで、オネエ検査官もやる気マンマンだ。